レクサスカード特約店のゴルフ場が名コースである理由を、著名なゴルフ・ジャーナリスト、西澤忠が自身の体験に基づく豊富な知識で論じます。
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特選ゴルフコース論

グランドオークゴルフクラブ

文・西澤忠(にしざわ ただし/ゴルフ・ジャーナリスト)

東急電鉄系のゴルフ場はすべてひとりの設計家・宮澤長平の手で設計・造成された。兵庫県有数のゴルフ場銀座にも、オーソドックスなコース内容、気品あるハウスと東急電鉄系コースのスタイルを貫いたゴルフ場がある。

157ヤードと距離は短いが、複雑な形状のバンカー越しに凹字形アンジュレーションの3段グリーンが待ち受ける12番パー3。

優雅な雰囲気と高級感に浸る

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東急電鉄系のゴルフ場はすべてひとりの設計家の手で設計・造成された。その人の名は宮澤長平。一企業のグループ・コースをひとりで手掛けた意味で、太平洋クラブの多くを設計した加藤俊輔と同じ役割である。

千葉大学造園科に学んだ宮澤が夏休みの学生アルバイトで相模原GCの現場にいたころ、和泉一介、富澤誠造や井上誠一など先人のコース設計家と知り合う。井上には「グリーン・キーパーになりたい」と相談したという。東京都練馬区関町の井上邸のアトリエを訪問するなどして、コース・デザインの制作作業を見たことから、芝の管理者の先にコース設計の世界が見えていたのかもしれない。事実、彼は後に30コースを設計することになるのだから。

大学卒業後、富澤誠造の紹介で東京の砧ゴルフ場にキーパーとして就職する。これが宮澤と東急との最初の出逢いだった。今現在、東急電鉄系ゴルフ場は静岡のファイブハンドレッドC、千葉の東急セブンハンドレッドCなどと数少ないが、その昔は十指に及ぶ数を誇っていた。

砧ゴルフ場とは、東名高速道路・東京インターに近い森の中にあったこぢんまりした都民のためのパブリック・コースで、東宝撮影所に近いことから、黒澤明や千秋実など映画関係者が愉しんだ場所。かつては中村寅吉プロが所属したこともあった。当時、東急のトップだった五島昇がコースをまるごと東京都に寄付し、都民のための公園として現在に至っている。五島昇は学習院から東大時代、野球とゴルフに浸り、一家言の持ち主だった。明るくモダンなクラブ・ハウス、樹木豊かな森の中のコース、オーソドックスでプレーしやすい戦略性で統一されているのも五島の思想だろう。

さてここグランドオークGCだが、中国自動車道・吉川インターを経て、ひょうご東条インターからわずか4キロ。途中には“山田錦”など有名な酒米の産地があり、兵庫県有数のゴルフ場銀座でもある。

周辺に他のゴルフ場があると、誰でも個性的なコース内容や新企画のサービスを考えがちだが、グランドオークGCはオーソドックスなコース内容、気品あるハウスと東急電鉄系コースのスタイルを貫いている。

宮澤のレイアウトは奇を衒(てら)ったものではなく、落ち着いた雰囲気で、造園出身のデザイナーらしくホールの造形美に集中する。バンカーは全部で70個(グリーンをガードするのが45個、クロスバンカーは25個)と普通より少なく、見た目にも美しく、プレーヤーを苛めたりしない。

ペンクロス芝に今流行のシャーク芝をオーバーシードしたグリーンは平均1000平米と大きく、変化に富んだ起伏を併せもつ。最も大きなグリーンの12番(157ヤード・パー3)は斜めに置かれ、左右に3段の落差がある。設計の専門用語でレダン型というもので、これは“逆レダン型”。目標が斜めに置かれる状況は距離と方向を同時に問うスタイルで、スコットランドにおいて昔から定番の戦略性である。

水の導入もある。4番(523ヤード・パー5)は池を繋ぐクリークが2度もフェアウェイを横切っている個性的なレイアウト。腕前に応じて、越す場所を考える攻略も英国で古くから使われた戦略性だ。

開場以来、25年を迎え、年間入場者も昨年、3万人を超えたという。日本全国の平均年間入場者は3万7000人というから、やっと一般ゴルファーにもこの優雅で高級なコース内容が理解されてきたのだろう。

「もう一度、ここへ来たい!」と思った。「いいコースは何度でもプレーヤーを呼び戻す」(A・マッケンジー博士)のだから……。

グランドオークゴルフクラブ

全組キャディ付きの高級接待向けコース

和モダンがテーマでシンプルなデザインの広々としたクラブハウス。玄関をくぐると、エントランスの壁一面の大窓からは10番ホールを見渡せます。2016年5月には名物4番ホールのクリーク改修工事を実施し、水面の輝きが美しくせせらぎも心地良く、更にメモラビリティの高いホールとなりました。土日祝の平均組数は約30〜35組。ゆったりと優雅なラウンドを、大切なお客さまやご家族と是非お楽しみください。

住所:兵庫県加東市長貞1843
電話:0795-47-1090
アクセス:中国自動車道・ひょうご東条I.C.から約10分、JR宝塚線「新三田駅」から車で約25分
URLhttp://www.grandoak.jp/

moment 2016年 11/12月号より