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IS300 “F SPORT”
FRスポーツセダンLEXUS ISの個性、「走りのよさ」を強調するインテリアデザインのこだわりとは

コンパクトFRスポーツセダン「LEXUS IS」は2020年8月の大幅改良により、ボディ剛性を向上させるとともに足まわりのセッティングを変更するなど「走りのよさ」を高めた。実際に運転してみると、この個性をさらに強調する要素がインテリアデザインに込められていることに気付かされる。ここではIS300 “F SPORT”のインテリアの写真を中心に掲載して、ISらしい個性はどこから感じられるのかを追っていく。

Text:Yohei Kageyama
Photo:Masayuki Inoue / Yoshihiro Ito

ドライバーが運転に集中できるからこそ体感しやすい、ISの個性

スポーツセダンは、走りにこだわるクルマ好きの要望を叶えるオールマイティなクルマとして、コアなファンに支えられてきたカテゴリーである。ワインディングロードを軽快に駆け抜けていくスポーツクーペのような走行性能と、5人分のシートと4人が余裕を持って移動できる広いキャビンスペース、さらに旅行の荷物やキャディバッグといった大きな荷物を収められるトランクスペースなど利便性も持ち合わせる。

走行性能の高さに重きを置いたスポーツセダンの中でもLEXUS ISは、日本の道路環境でも不自由することは少ないであろう全長約4.7mというコンパクトなボディに、独自のラグジュアリー性をも加えて高い評判を確固たるものにしている。

フロントマスクやリヤフェンダーなど、低重心でワイド感を強調するボディワークが施されている。

そのうえで、2013年のデビュー以来2度にわたる大幅改良や一部改良を受けてデザイン面や機能面などを最新のものにアップデート。トレンドを取り入れるとともにユーザーからの要望に応えるようにブラッシュアップを重ねてきたことは、登場から10年が経過した今もモデルとしての新鮮さを保ちつづけている要因のひとつなのではないだろうか。

2020年に行われた大幅改良でエクステリアデザインを全面的に刷新して話題となったが、ここではコンパクトFRスポーツセダンISの個性を引き立たせるインテリアに目を向けてみようと思う。運転することの楽しさを味わわせてくれるISには「ドライバーが運転に集中するためのこだわり」が車内空間に詰め込まれているからだ。

スポーツ性を予感させるデザインのなかにある、使いやすさ

一般的にガラス面の小さいクーペやセダンといったモデルは視界も狭くなりがちだが、今回の撮影車両、IS300 “F SPORT”のドライバーズシートに座って最初に感じたのは視界の広さだ。

ISはクーペのように流麗なルーフラインを描くスタイリッシュなセダンタイプであるが、フロントガラスやサイドウインドゥの面積は広く、またセンターディスプレイやピラー、サイドミラーなどによる死角をより小さくする形状を採用することで、肩の力を抜いて運転と向き合うことができる。もちろん安全性の高さにも寄与している。実はこれ、LEXUS車全般に言えることで、SUVのRXやUXはもちろんのことラグジュアリークーペのLCにおいても驚くほど視界は開けており、安心して運転を楽しめるのだ。

走りやすさにこだわった「人を中心に考えた、走るための空間」を目指したというISのコクピットのデザインはまさにコンセプトどおりであり、LEXUSブランドとしての統一感ともいえそうだ。

センターディスプレイやタッチパッドの配置など、運転中の視線移動を減らすためのデザイン的工夫が多くある。

クルマとしての使いやすさという意味で外すことができない要素がセンターディスプレイだ。大幅改良で画面サイズを10.3インチに大型化、タッチパネル化した画面を手前に配置することで視認性と操作性を向上させている。しかも、リモート操作するタッチパッドを大型化(面積は約1.5倍に)してセンターコンソールに残しているのもポイントで、状況に応じて2系統ある操作方法から選ぶことができるのだ。

画面手前に用意された小さなスペースは、指を置くことで操作する手の位置を安定させる効果もある。このほかにもゲート式のシフトセレクターやプッシュ式ボタンによる空調とオーディオの操作パネルなど、直感的に操作できる使い勝手のわかりやすさは、長年にわたって乗れば乗るほどにクルマとしての魅力をより味わい深くしてくれるはずだ。

ISは直感的に操作できるプッシュ式ボタンを多く配置するため、慣れてくればブラインド操作も可能だろう。

乗るほどに気付かされる、ISの魅力と個性

デザイン性だけを追い求めるのではなく、操作性や運転のしやすさを高められているからこそ、コンパクトFRスポーツセダンISの魅力をより味わいやすくしている。特にISは、トヨタの研究開発拠点であり過酷なコース設定で知られる「Toyota Technical Center Shimoyama」を走り込み、走行性能を鍛え上げられたクルマで、「気持ちのいい走り」に定評がある。

2020年の大幅改良では、ボディの質量を増加させずに剛性を高める接合技術を採用し、前後ドアとトランクリッドの軽量化により走りの軽快感と衝突安全性能の両立を図られているうえ、前後サスペンションのセッティングや素材を変更するなど、俊敏な走りに磨きをかけてきた。

特に今回の撮影車両IS300 “F SPORT”はグレードラインアップの中でも、2L直4ターボエンジン(245ps/350N・m)を搭載したもっとも車両重量の軽いモデル。4気筒エンジンゆえのフロントノーズの軽量感もさることながら、パドルシフトで8速ATを操りながらワインディングロードを右に左とハンドルを操舵していけば、ドライバーの意のままにクルマを操れる楽しさを味わえる。ISの開発コンセプトである「Agile & Provocative(軽快感と挑発的な魅惑)」の一端を体感できるはずだ。

2L直4ターボのほかにも、2.5L直4ハイブリッドや3.5L V6、5L V8といったパワートレーンの豊富さも魅力のひとつ。

こうした走行状況でもドライバーの運転をサポートしてくれるのが、しっかりとからだを支えてくれるシートだ。“F SPORT”に標準装備されるL texスポーツシートのサイドサポートはそれほど高くないのに剛性感があり、また滑りにくい合成皮革「L tex」を採用しているため左右へのズレを抑えてくれる。

座面後端をダックテールスポイラーのように跳ね上げられているのもポイントで、この構造が腰まわりを包んでいるようなフィット感・安心感を高めてくれているのだ。ワインディングロードをスポーティに走るときだけでなく、街中をゆっくりと行く中での上質感や、高速走行中の疲労軽減などさまざまなシーンでドライバーをサポートしてくれるデザインである。

“F SPORT”専用の「L texスポーツシート」(写真)は、標準仕様のシート形状と異なり高いサポート性を持つ。

ISの個性になっている「走りのよさ」。これを期待させ、実際に楽しむための要素は、外装や内装のスポーティなデザイン、足まわりのセッティング、パワートレーンのレスポンスのよさなどあらゆるところから感じられる。さらにLEXUSでは、こうした要素を「どうしたら、より強く感じることができるのか」という点を掘り下げ、クルマに反映させているようにも感じた。

長い期間使い、乗りつづければ、個性や魅力を高める新たな面を見つけられるかもしれない。LEXUS ISはそんな期待感も高めてくれたクルマである。

LEXUS IS300 “F SPORT”(2WD) 主要諸元

・全長×全幅×全高:4,710×1,840×1,435mm
・ホイールベース:2,800mm
・車両重量:1,640kg
・エンジン:8AR-FTS・直4 DOHCターボ
・総排気量:1,998cc
・最高出力:180kW(245ps)/5,200-5,800rpm
・最大トルク:350N・m/1,650-4,400rpm
・トランスミッション:8速AT
・駆動方式:FR
・燃料・タンク容量:プレミアム・66L
・WLTCモード燃費:12.2km/L
・タイヤサイズ:前235/40R19、後265/35R19
・車両価格(税込み):536万円

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