Travel

EDITOR’S VOICE <函館篇>02
街の繁栄を支えた立役者
「函館どつく」を深堀り

函館どつく

函館にはさまざまな観光名所がありますが、今回は知る人ぞ知る隠れた名スポットをご案内します。それが、東北以北最大の造船メーカーとして今も活躍中の「函館どつく」です。街と歩みをともにしてきたこのスポットの意外な一面をご紹介しましょう。

船がはじめて陸から海へと浮かぶ瞬間を祝う「進水式」。これが函館観光の名物となっている「函館どつく」には、この地の発展の拠点として歩んできた歴史があるそうです。

18世紀、松前藩が箱館(現在の函館)を交易港に指定し、1859年のペリー来航をきっかけに箱館は国際貿易港として世界に門戸を開くこととなりました。当時、街では戒厳令が敷かれる中、市井の船大工である続豊治(つづきとよじ)が黒船に単身で忍び込み、執念で見取り図を描いたそうです。それをもとに独自で建造した日本では初期となる西洋式帆船「箱館丸」の機能性が認められ、開国後に次々と西洋式帆船を建造。函館は北方海運の一大拠点として栄えることになったのです。

そして、当時四天王と呼ばれていた4人の実業家が中心となり、日本経済の礎を築いた渋沢榮一の尽力により函館どつくの前身である「函館船渠株式会社」が設立されました。1896年、箱館戦争で新撰組が最期を迎えた「弁天台場」があった場所に1号ドックが完成し、日本経済界の大海原に乗り出すことに……。つまり、函館での造船が街の繁栄を支え、さらに日本経済の起点としての役割を果たしたわけです。これが意外に知られていない、驚きの歴史です。

その後、時代とともに栄光と挫折を繰り返し、第二次世界大戦後の国策である計画造船で函館どつくは隆盛を極め、函館の経済を支える存在となりました。「当時は、嫁にいくならどつくの人、と言われていたそうです」とは、総務部の小田一俊さん。

現在、周辺エリアは「函館発祥の地」と呼ばれ、かつて外国人居留地だった面影を残すハイカラな洋館が建ち並び、ノスタルジックな雰囲気が今も街に息づいています。

函館どつく

住所
北海道函館市弁天町20-3
TEL
0138-22-3111

※進水式情報はこちらまで
www.hakodate-dock.co.jp/jp/02_shipbuilding/launching.html

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