Lifestyle

シャンパンブランドの企画展
創業250年。ヴーヴ・クリコの世界初となる世界巡回企画展が日本を皮切りに開催

1772年にフランスのランスで創業したシャンパーニュメゾン、ヴーヴ・クリコが初となる大規模な世界巡回企画展を、6月16日~7月10日まで開催。今回の企画展では、歴史的アーカイブから、世界的に活躍する女性アーティストによるヴーヴ・クリコの伝統を現代的に再解釈した作品まで、多面的にその世界観に浸ることができます。スタートは日本から。アメリカ、オーストラリア、南アフリカ共和国、イギリスと世界を巡る期間限定の企画展にぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

Text:Misa Yamaji(B.EAT)

「ラ・グランダム(偉大なる女性)」に敬意を払った、100%女性による企画展

太陽のような“イエロー”のラベルが印象的なシャンパーニュ、ヴーヴ・クリコ。世界中で愛されるこのシャンパーニュは、1805年に夫をなくして27歳にしてメゾンを継承することを決意したマダム・クリコがブランドに「ヴーヴ(未亡人)」の名を冠し、誕生しました。

1805年といえば、フランス革命直後。女性がビジネスを率いるには、まだまだ大きな壁がある時代です。しかし、彼女はそんな壁を打ち破り、さまざまなアイデアと行動力でビジネスを成功させました。さらに自身のメゾンのみならず、シャンパーニュ地方全域のワインの水準を引きあげた功績が認められ「ラ・グランダム・ド・ラ・シャンパーニュ(シャンパーニュ地方の偉大なる女性)」と呼ばれるようになりました。まさに現代女性のロールモデルだったのです。

今回の企画展は、そんなマダム・クリコに敬意を表し、カミーユ・モリノーとコンスタンス・ギセの指揮のもと、国際的に著名な女性アーティストが一堂に会し、100%女性によって創りあげられています。

写真左:キュレーターのカミーユ・モリノー氏。©Valerie Archeno
写真右:空間デザイナーのコンスタンス・ギセ氏。©Marion Berrin

見どころのひとつは、ヴーヴ・クリコの歴史や哲学を、世界で活躍する女性現代アーティストたちの感性や眼差しを通じて解釈し、誕生した作品の数々でしょう。

例えば、7名のアーティストたちが描くマダム・クリコの肖像画。これらは、マダム・クリコの直筆の手紙や、彼女の革新的精神にインスピレーションを得て描き下ろされたものです(*草間彌生氏のみ2006年発表)。また、マダム・クリコが生み出してきた、シャンパーニュ製造においての革新的な発明を、3名のクリエイターが作品に。その中の一人、日本の漫画家・安野モヨコ氏はヴィンテージ シャンパーニュの発明を作品にしています。

草間彌生氏による作品。(2006年)

他にも、ヴーヴ・クリコの「ソレール=太陽のように輝くブランド」を、五感で体験できるインスタレーションも登場。「現代美術のグランダム」 ともいえる、3名の国際的なアーティストが、マダム・クリコの希望に満ちた精神そして「ソレール カルチャー」を表現しています。オブジェからショートムービーまで、さまざまな形でブランドの神髄を体験できるのです。

ヴーヴ・クリコが築き上げたカルチャーに触れる

ヴーヴ・クリコは250年の歴史の中でさまざまな小説や映画のなかで幾度となく登場しています。古くは1830年代のアレクサンドル・プーシキンとニコライ・ゴーゴリの作品に始まり、ジュール・ヴェルヌからアガサ・クリスティの小説まで。映画はマイケル・カーティスの『カサブランカ』からヒッチコックの『ロープ』、ミュージカルの『ラ・ラ・ランド』など、ヴーヴ・クリコのシャンパーニュは、華やかな宴の楽しみとお祝いごとの立役者として場面を彩ってきました。

会場では、そんなヴーヴ・クリコが築き上げてきたカルチャーを、様々な資料を通じて垣間見ることができるのです。

展示されるアガサ・クリスティの本。©Xavier Lavictoire

ヴーヴ・クリコの歴史と四季を知る

もちろん、ヴーヴ・クリコ メゾンの素晴らしい生まれ故郷と、そのノウハウに触れることができる展示もあります。

白亜土壌からなる地下セラー「クレイエール」は、天井の高いドーム型の形状で、ランス市の地下20メートル、24キロの広さを誇ります。この場所は元々12世紀から14世紀頃まで、古い石灰岩の採石場として使われていたところ。シャンパーニュの熟成に最適である、温度と湿度が一定のレベルで保たれた暗く穏やかな環境に、ヴーヴ・クリコのシャンパーニュは眠っているのです。また、第一次世界大戦中には、軍人と民間人がこの広大な地下空間に避難するなど、ワイン醸造学上の有用性を超え、歴史上極めて重要な役割を果たした場所でもあります。そんな地下セラーや、メゾンが所有するブドウ畑について知ることができるのです。

ヴーヴ・クリコの地下セラー「クレイエール」

ヴーヴ・クリコと料理のペアリングを楽しめるレストランもオープン

会期中、ぜひ訪れたいのが、ヴーヴ・クリコ イエローラベルやローズラベル等のバイ・ザ・グラスとともにペアリングフードがいただけるレストラン。監修は独創的な感覚から生み出されるジャパニーズフレンチレストランとして注目を集める、レストラン「JULIA(ジュリア)」の女性シェフnao氏。

注目は、1964年に雑誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載されたハンバーガーの広告《オペラの後》からインスピレーションを受け、JULIAの定番メニューでもあるスライダー。他にも、女性シェフならではの感性で創りあげる、洗練されたフードマリアージュを楽しむことができます。

併設のレストラン

見どころ満載の企画展の会期は、たったの3週間。ぜひ事前予約をしてから訪れてください。

企画展詳細
『Veuve Clicquot Solaire Culture(ヴーヴ・クリコ ソレール カルチャー)
~太陽のように輝く250年の軌跡~』

日程:6月16日(木)~7月10日(日)
会場:jing (ジング)(東京都渋谷区神宮前6-35-6)
営業時間:11:00~21:00 月曜日~日曜日 無休(最終入場時間:20:00)
レストラン 11:00~21:00(L.O 20:30)
入場無料(入場は20歳以上)
予約:ヴーヴ・クリコ公式LINEアカウントから事前予約

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