Lifestyle

iPad Air レヴュー
iPad Proの機能を多く搭載した
新生第5世代iPad Airでクリエイティブな毎日を

写真や動画が身近になった私たちの日常に、クリエイティビティをもたらす第5世代iPad Airが解き放たれました。デジタルメディアを創作するクリエイターのためのツール、iPad Proの特徴・価値を多く引き継ぎ、さらに進化させた製品として誕生したのです。気軽な電子手帳的な用途として使いたいiPad mini、クリエイターの創作ツールとしてのiPad Proとも違う新生iPad Airをご紹介しましょう。

Text/Masakazu Honda
Edit/Misa Yamaji(B.EAT)

感性と創作性を育てるタブレットとして誕生した第5世代iPad Air

2022年3月9日に発表となった第5世代iPad Air

ウェブへのアクセスから映像作品、写真などを楽しめるタブレット端末は直感的に使いこなせる素敵な道具として誕生しました。

そのはじまりはAppleのiPad。iPadのディスプレイは鮮やかなだけではなく極めて正確な色再現と精緻な表示で、デジタル作品を楽しむ道具として、ECサイトやデジタル雑誌をより豊かに見せ、指先だけで誰もが簡単にデジタルメディアと戯れることができました。

しかし、ネットのコンテンツをより高い品質で楽しむことは、iPadがもたらす価値のごく一部でしかありません。AppleはiPadをメールでビジネスの連絡を取り合い、大切なビジネス文書を作成し、練り込んでいく道具としても優れたものに進化させてきました。今やノートパソコン顔負けの高品位なキーボードやトラックパッドが用意され、それに対応した機能も使いやすさを増しています。

Magic Keyboard for iPadと組み合わせればビジネスシーンにも頼れるマシンに

ではノートパソコンと同じようなものになってきたの?というと、実はそれも正しくはありません。高精度で本物の筆記用具のような筆致が得られるApple Pencilを加えることで、パソコンを超える表現力を得ただけではなく、手書きという自然な表現を自動的にテキストに変換、入力に使うなど、独自の発展を遂げているのです。つまり、デジタル文房具、ビジネスツールとしてのiPadもまた、現在のiPadが持つ魅力のごく一部でしかないのです。

iPadファミリーの中核iPad AirにProの機能を盛り込み、広がる世界

AppleはiPadをビジネスツールとして磨きあげるとともに、デジタルメディアを創作するクリエイターのためのツールとしても洗練させることにしました。それが2018年に発表された現在の「iPad Pro」の原型となる製品です。

そして今年、あの世界中のクリエイターたちを興奮させ、感性を刺激してきたiPad Proの特徴・価値を多く引き継ぎ、さらに進化させた製品がすべての人たちに解き放たれました。それが第5世代のiPad Airです。

なぜこの製品が、それほど重要なのでしょう。

現在iPadは4種類。左からiPad Pro、iPad Air、iPad、iPad mini

iPadシリーズにはミニマムなサイズ感ながら上位モデルに迫る性能と機能を持たせることで、現代の多機能電子手帳のような使い勝手をもたらしたiPad miniもありますが、近年力を入れてきたのは“用途を拡大すること”でした。

AppleはiPad Proで世界中のクリエイターをサポートし、その結果、このプラットフォームにはたくさんのクリエイティブなアプリが集まるようになりました。イラスト、絵画、写真現像、動画編集や色補正、3Dモデリングなど、ありとあらゆるアプリがiPad向けに開発され、Apple Pencilとタッチ操作で自らの感性を駆使した創作活動を行う環境が整えられつづけてきたのです。

そんなAppleとクリエイターたちが積みあげてきた歴史を引き継ぎ、使いこなせるように、第5世代iPad Airにはプロフェッショナル向けのiPad Proと同じ処理能力が与えられたのです。写真、イラスト、絵画、動画、アニメーション、音楽、あらゆるメディアがネットとつながるためにデジタル化され、クリエイターはデジタルツールを使いこなして作品を生み出しています。

気になる情報があれば、選択してApple Pencilでメモを取ればすぐにメモが可能。思いついた時に使えるクイックメモはいつでも呼び出せる

iPad Proの「Pro」とは単なる呼称、グレードではなくプロのクリエイターが求める繊細なタッチ、膨大なデータを扱えるメモリやストレージ容量などを揃えた、まさにクリエイターが創作活動に使う道具。一方でiPad AirはiPadシリーズの中でもど真ん中の主流製品。無印のiPadが教育や業務用で広く使われているのに対し、よりパーソナルな製品としてシリーズの中核を担ってきたのがiPad Airです。

そんなiPad Airに、iPad Proからクリエイターたちが愛してやまない要素、エッセンスを投入したのが、この第5世代iPad Airです。その目的はプロのクリエイターが磨き込んだより幅広い機能をすべての人たちにもたらすということに他なりません。

Apple Pencilで書き込むだけで3Dモデリング。部屋のレイアウトを簡単に三次元デザインできるほどiPadは進化している

もっとも、あまり構える必要はありません。

iPadに興味を持つ理由がウェブのさまざまなコンテンツを楽しむことならば、そのための道具としてもiPad Airは最高の製品です。業界最高クラスのディスプレイは高精細で色彩も豊か。キーボードやトラックパッドと組み合わせれば、いつもの業務を素早く進めることもできますし、Apple Pencilで手早く修正指示を書き込んで返信など紙を使って仕事をしていた時代と同じやり方をタブレットの上で行うこともできます。

SharePlayはネットをメッセージングツールのFaceTimeを通じて同じ作品を友人と(ネットを通じて)一緒に楽しむ機能。iPad Airなら高品位に作品を楽しめる

セルラー対応モデルなら、スマートフォンやWi-Fiがなくとも5Gで通信し、常にインターネットに接続してコミュニケーションを取りながら作業をつづけられます。実は内蔵するカメラも優秀。特にインカメラは122度と超広角のレンズで幅広いエリアを捉えつつ、人の動きに合わせて常に中央に顔が入るようにフレーミングを調整するセンターフレーム機能を備えています。

さらにはデュアルマイクを駆使して、iPadからどんな位置に動いても、使用者の方向から音を拾ってくれるため、自宅からオンライン会議に参加するための道具としても最高の選択肢のひとつです。

つまり、プライベート、仕事の両面でベストなパーソナルデジタルツールとしてより使いやすくなりました。それは、生まれながらに備えているiPad Pro譲りのクリエイティビティ機能が加わったからだといえるでしょう。

あなたのクリエイティビティを解き放つiPad Air

プロの写真家や映像クリエイターも認める表示品質、品位はiPad Airにも引き継がれている

たとえば写真の修正。

iPad用のPhotoshopは、曇り空をバランス良く雲が散りばめられた見栄えの良い空に置き換えたり、風景の中から邪魔な人工物を除去したり、あるいは髪の毛やセーターといった複雑な輪郭を持つ人物を切り抜くといった、従来は時間が掛かっていた作業をあっという間にこなしてくれます。

理由はiPad Airに搭載するM1というプロセッサ。このプロセッサはAI処理がとても得意。プロ向けに開発された省力化機能が、クリエイティブな作業に慣れていないユーザーの“やりたいこと”をサポートしてくれます。

iPadにおいては、“パワフル=速い”ではなく“パワフル=簡潔”であり、“パワフル=近道”なのです。

動画編集も同様です。Premiere Rushというアプリは被写体を追いかける自動フレーミング機能を使うことで、動画の中から特定の被写体を追跡、切り出してくれます。個人が作成する動画では、Tik Tokのように縦長動画も多いのですが、何を映したいかを決めるだけで後はアプリにおまかせできるのです。

思いついたらどこでも開きたくなる、日常の新しい相棒に

これ以外にも多くの写真現像ツールはAI機能を搭載しており、プロの写真家が作り込んだ作品のようにこだわった現像を、ボタンをクリックするだけで「これでどうかな?」とばかりにパラメータを自動設定してくれます。

まずはiPad Airで、出先での軽快で快適な使い心地を楽しんでみましょう。必ずしもクリエイティブな世界に飛び込む必要はありません。しかしさらにその先、使いこなしに自信が持てるようになったならば、そこにはより豊かなデジタルライフが待っています。使いこなせたその日には、それまで自分にはないと思っていたクリエイターとしての才能に気づくかもしれません。

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