
旧暦3月13日を中心に行われる。桜の下であでやかな着物姿の少女たち、りりしい少年たちがひとつ大人に。
2020.2.25
「moment3/4月号 デジタルブック」をリリースしました。
「日本紀行」は、温泉王国・大分県を特集。日本一の温泉湧出量を誇る別府温泉、雄大な由布岳をはじめ豊かな自然に癒やされる由布院温泉、世界屈指の炭酸泉で人気を集める長湯温泉と、湯めぐりを楽しみ、とっておきの宿でくつろぎます。「週末ドライブ紀行」は、レクサスNX300に乗って静岡県の川奈へ。貴族の館と名門ゴルフコースで至福の時を過ごします。
2020.2.25
「レクサスを語る」をリリースしました。
“静粛性・快適性・高品質”を武器に、高級車像を体現するモデルとして生まれたラグジュアリーセダンLS。一方、高揚感を高める走行性能と、唯一無二のデザインで注目を集めたラグジュアリークーペLC。国内でレクサスブランドが展開されて15周年となる今年、フラッグシップモデルの双璧をなす2台を通し、レクサスの“今”を見つめます。
2020.2.25
「moment3/4月号 読者プレゼントの受付」を開始しました。
2020.1.24
「レクサスを語る」をリリースしました。
レクサスが掲げる“CRAFTED”の哲学を追求する、デジタル版限定コンテンツ。今回は、IS特別仕様車「I Blue」に施されたステアリングを特集。カラーデザイナーに話をうかがい、日本ならではの感性や技術が込められた、素材、研磨、顔料、塗装などの詳細をレポートします。
2019.12.25
「レクサスを語る」をリリースしました。
次世代の電動化ビジョンを象徴するEVコンセプトカーとして公開された「LF-30 Electrified」。新テクノロジーを搭載した高い運動性能、未来的なエクステリア、先進的デザインのインテリア――。開発担当者に具体的なビジョンをうかがいました。
京都通コラム 第3回
文・大喜多明子
気がつけば3月。光がどんどん明るくなって、春を感じるようになりました。梅、桜と花の季節を迎えるこの時期、京都の人々の暮らしに息づく行事として思い出されるのが、嵐山・法輪寺の「十三まいり」です。
嵐電北野線、鳴滝駅〜宇多野駅間の“桜のトンネル”。車窓が薄紅に染まる。今年の詳細はHPで確認を。
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気がつけば3月。光がどんどん明るくなって、春を感じるようになりました。梅、桜と花の季節を迎えるこの時期、京都の人々の暮らしに息づく行事として思い出されるのが、嵐山・法輪寺の「十三まいり」です。
これは、数え年十三歳を人生の節目として、この先立派な大人になれるよう、虚空蔵菩薩様に智恵をいただき、幸福を祈願する成人儀礼。平安時代の初め、幼くして即位した清和天皇が、数え年十三歳の時に成人の証として法輪寺で勅願法要を催したことが始まりとされ、江戸中期以降は一般にも広まったそうです。
私もその昔、着物を着ておまいりをさせていただいたように、両親や祖父母が用意した着物を着て参拝する人が多く、京都という土地柄、親族自ら染織に携わったという帯や着物でおめかしする人もあります。ちょうどお寺は桜の名所でもあり、花に彩られたその姿はあでやかで、ほほえましく、当の少年少女たちにとっては晴れやかな、まさしく「ちょっと大人」を実感する機会になっているかもしれません。
旧暦3月13日を中心に行われる。桜の下であでやかな着物姿の少女たち、りりしい少年たちがひとつ大人に。
法輪寺は713年(和銅6年)、元明天皇の勅願により創建。『枕草子』に京都の代表的な寺としてその名がある。
渡月橋を渡りきった先の山腹に法輪寺が佇む。
目にも鮮やかな晴れ着姿。
本堂前にて。
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参拝は漢字一字を筆で書いて奉納し、本堂でご祈祷を受けます。そしてドキドキしたのが帰り道。渡月橋を渡るまでに振り返ると、授かった智恵を落としてしまうという言い伝えがあったからです。かつて渡月橋が法輪寺橋といわれたように、寺域の大きさを表す言い伝えですが、橋を渡り切った時は、子どもなりにほっとしたのを覚えています。
現在は、首都圏、東日本からの参拝も増え、節目としての行事を大切にされる方が多いとか。対象となる数え年十三歳は、「自分の干支が戻ってきた年」というとわかりやすいですね。十三まいりの参詣期間は、4月13日を中日とした1カ月間、つまり3月13日から5月13日まで(秋もあるそうです)。ご祈祷料は5,000円〜。嵐山一帯は屈指の観光名所のため、ご参拝の方は余裕をもってご移動ください。
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そして、3月ともなればやはり気になるのは桜のこと。北区の平野神社では、3月中旬から下旬にかけて、一重のしだれ桜「魁桜」が咲き、この桜が開花すると京都のお花見シーズンが始まると言われます。平野神社には、蝶のような胡蝶や優美な白雲、虎の尾、八重の平野妹背(ひらのいもせ)、緑の御衣黄(ぎょいこう)など、60種400本の桜の木があり、桜の季節を通してさまざまな表情に出会えます。また夜桜観賞も楽しめ、4月下旬に咲く突羽根まで、京都の桜を堪能することができます。
満開の桜に彩られた平野神社の大鳥居。
3月中旬から咲きはじめる魁。
蝶が舞う姿を思わせる軽やかな花びらが特徴の胡蝶。
平野神社を代表する平野妹背。4月中旬から開花予定。
爽やかな白の一重桜である寝覚(ねざめ)。
高貴な萌黄色に似ていることからその名が付いた御衣黄。
この時期境内には「桜茶屋」が開かれ、夜桜見物も楽しめる。
夜間は消灯&低速運転も行なわれ、幻想的な雰囲気に。
また嵐山から平野神社方面へ、あるいは逆ルートで観光する間にも、お花見を楽しめるのが嵐電北野線の「桜のトンネル」。鳴滝駅〜宇多野駅間のわずかの間ですが、桜色に包まれる瞬間は格別。夜は時間限定でライトアップがあり、消灯&低速運転が行われ、乗り合わせた時はとても感激しました。今年はぜひ乗り合わせてみてくださいね。