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画像提供:おちあいろう

SAUNACHELIN Select
サウナシュランから厳選
恍惚の絶景サウナを独り占め

体中から滴る汗を感じながら自分と向き合った後、水風呂に入ると、最初は体が驚きながらも羽衣に包み込まれるような感覚に。最後に外気浴で全感覚が研ぎ澄まされ、やがて心身が“ととのう”恍惚へ――。今サウナは、単にリラックスできる空間というだけではなく、多忙なビジネスリーダーやトップアスリート、先鋭的なクリエイターたちの活動を支えるカルチャーとなっています。その魅力と“サ法”、そして知る人ぞ知る絶景サウナを紹介します。

サウナで得られる“ととのう”境地とは

サウナは2000年以上前、フィンランドとロシアとの国境エリア、カレリア地方ではじまったと伝わっています。食糧を貯蔵しスモークするための部屋が沐浴する場所に変わり、白夜の夏と厳しい冬の気候の中で、人々の健康に欠かせないサウナへと進化しました。

現在でもフィンランドは「サウナの聖地」として知られていますが、国際的に注目されたのは1936年のベルリンオリンピックの時。フィンランド代表がサウナを持ち込み世界へと広がり、日本では1964年の東京オリピックの選手村に持ち込まれたことがきっかけで流入しました。

サウナは、発汗によって水分が蒸発し気体に変わる時、その気化熱が身体を冷却することで爽快な気分が得られます。医学的には、疲労回復や老廃物を取り除く美容効果、さらに自律神経の乱れや不眠症への効果が期待されると言われていますが、さらに水風呂との超温冷交代浴に外気浴を取り入れる“ととのう”境地へと辿りつきます。

超温冷交代浴でアドレナリンが放出された状態で外気浴へ移行すると、神経は交感神経から副交感神経が優位な状態になり、身体はリラックスしながらも脳の感覚が高揚し、研ぎ澄まされる。プライベートの時間でも常にビジネスや情報、アイデアが頭の中にある経営者や最前線のクリエイター、ハリウッドスター、世界的アーティストたちがサウナを愛してやまないのは、ととのう状態でヴィヴィッドなアイデアやインスピレーションが得られるからなのです。

心身を癒やし感性を研ぎ澄ます“サ法”

それでは「ととのう」までのサウナの入り方、通称“サ法”をみていきましょう。

サウナでは無理に耐えない

一昔前のサウナには、超高温の部屋で限界まで我慢する、といったイメージがありましたが、無理に耐える必要はありません。かけ湯をしてから入り、「出たい」と思ってから100数えるくらいがベスト。本場フィンランドのスタンダードである80〜90℃が適温と言われています。

熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることで発汗作用を促進するロウリュウは、フィンランドに伝わるサウナの入浴法のひとつ。

水風呂で“浮遊浴”から“はごろも”へ

かけ湯で汗を流した後、水風呂に入ったら、まず頭のてっぺんまで潜って身体を浮かせる。これをサウナ用語で“浮遊浴”と言います。その後は後頭部を冷やす体勢をキープし、目安としては1〜2分。心拍数や呼吸が安定し、身体が水風呂に慣れて身体が膜に包まれているように感じる通称“はごろも”の状態を楽しんだら出ましょう。

メインディッシュは外気浴

水風呂から上がったら、少し絞ったタオルで身体を拭き、外の空気を浴びる外気浴へ。体のアドレナリンが代謝しはじめ、皮膚の感覚が敏感になり、頭の中はまさに無の境地へと昇っていきます。このサイクルを3セット繰り返すことで、より効果が高まります。

知る人ぞ知る絶景サウナで至極の体験を

「街場のサウナもいいけれど、どうせなら極上のサウナでととのいたい」

そう願う人のために、各界のプロサウナーたちが厳選な審査で「今行くべき全国のサウナ施設」を表彰する「サウナシュラン2020」に選出された施設から、知る人ぞ知る絶景サウナを紹介します。

きらめく星空が広がる“天空サウナ”

唯一無二の“4つ星ホテル”としてゲストがより光輝く感動を創造する「カンデオホテルズ」は、エグゼクティブなビジネスマンに支持されるラグジュアリーホテル。全店舗の最上階に完備された『天空のスカイスパ』は、「サウナシュラン2020」で星空に一番近いスカイスパ」と称された極上のサウナ体験が楽しめます。

カンデオホテルズ東京六本木の上質感漂うロビー。画像提供:カンデオホテルズ

中でもおすすめなのが、「カンデオホテルズ東京六本木」です。まず、高級感が漂う内風呂に入ると、流れるのはジャズミュージック。心からリラックスした後、露天風呂に移動すると、地上16階の眼下に広がる大都会・東京の絶景に目を奪われます。

男湯(画像)からは東京タワー、女湯からは六本木ヒルズが望める。画像提供:カンデオホテルズ

スタイリッシュなデザインのドライサウナ(男湯)は、スタンダードな90℃の温度設定。日々の雑事から解き放たれ、たっぷり汗をかきながら血液循環を促進した後は、心地良い16.5℃に設定された水風呂へ。

洗練されたデザインのドライサウナ(男湯)。女湯には45℃のミストサウナを完備。画像提供:カンデオホテルズ

体が“はごろも”の膜をまとい、露天スペースの「ととのい椅子」に座って見上げると、そこには吸い込まれそうな満天の星空が――。ジュエリーのようにきらめく星を眺めながら、開放感抜群の吹き抜けで風を感じる非日常体験は、ビジネスの最前線で戦う紳士の心を洗い、至極のリラクゼーションを約束してくれます。

雄大な自然に包まれた異世界の“天狗サウナ”

伊豆・修善寺の山々と渓流のせせらぎに包まれた「おちあいろう」は、1874年創業の老舗旅館。当時の最高峰の匠によって造り上げられた格調高い建築は登録有形文化財に登録され、島崎藤村や川端康成、北原白秋といった名だたる文人墨客がこの場所で物書きに耽っていたことでも知られています。

意匠を凝らした伝統の建築美とモダンな快適性が融合するおちあいろうは全14室。画像提供:おちあいろう

4,000坪の広大な敷地の中にある二種類のサウナは、その独創性がプロサウナーたちを虜にしています。木漏れ日がさすゆったりとした空間の内風呂「月の湯」に併設されているのは、サウナ業界の第一人者、松尾大氏が手がけた趣深い「茶室サウナ」。茶室のにじり口のような入口から入ると、桧の香りが鼻孔をくすぐります。

他にはない風情が漂う茶室サウナ。画像提供:おちあいろう

まず、本場フィンランドのMISA製ストーブに水をかけセルフでロウリュウを楽しみます。そして振り返ると、目の前にはガラス越しに雄大な狩野川が。美しい川の流れを眺めながら茶道のように自分と向き合い、狩野川の水を入れている自然の水風呂を経て、エコチェアで足を伸ばしながらととのう時間は、かけがえのない安らぎをもたらしてくれます。

陽が暮れると幽玄な趣に。画像提供:おちあいろう

うって変わって、野趣あふれる洞窟風呂と露天風呂の「天狗の湯」に昨年誕生した「天狗サウナ」は、サウナ内に流れ込む温泉をロウリュウする斬新な構造が業界で話題になりました。

泉質は疲れを癒やしてくれるカルシウム、ナトリウム硫酸塩泉。画像提供:おちあいろう

岩肌から足下まで温泉が流れているので保湿、保温効果が高く、こちらも水風呂には狩野川の水を使用。ととのいスペースで鳥のさえずりに耳を傾け、木々と渓流のマイナスイオンを感じながらリラックスできる異世界は、わざわざこのためだけに愛車を駆って訪れる価値のあるもの。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

サウナストーブは世界No.1シェアのフィンランドHARVIA製。画像提供:おちあいろう

【取材協力】

カンデオホテルズ東京六本木

https://www.candeohotels.com/ja/tokyo-roppongi/
東京都港区六本木6-7-11
問い合わせ:03-5413-6950
スカイスパ利用時間:15:00〜翌11:00(サウナは2:00〜6:00利用不可)
※利用は宿泊客のみ

おちあいろう

https://www.ochiairo.co.jp
静岡県伊豆市湯ヶ島1887-1
問い合わせ:0558-85-0014(受付時間10:00〜19:00)
大浴場・サウナ利用時間:5:00〜11:00、15:00〜24:00(時間での男女入れ替え制)
※利用は宿泊客のみ

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