Yokota's Golf Lesson Series
明日のラウンドで即、実践!
横田英治の『スコアメイクのポイント』
VOL.1 アプローチ~「片手持ち」のススメ
スコアメイクの急所となるポイントに的を絞り、横田英治プロが即効で結果を生むアドバイスをお伝えする「明日のラウンドで即、実践! 横田英治の『スコアメイクのポイント』」。今回から3回にわたり、スコアに直結するアプローチショットの練習方法やドリルを紹介する。第1回は「片手打ち」…ではなく「片手持ち」だ。
片手で打つのではありません!
皆さんこんにちは、横田英治です。これから3回にわたって、アプローチショットの上達につながるドリルや練習法などをお伝えしていきたいと思います。
第1回は、男子の松山英樹プロをはじめ、女子ツアーでも多くの選手が取り組んでいる「片手打ち」を紹介します。難易度がすごく高いと感じている方もいると思います。プロは58度ウェッジを使ってやっていますが、ロフトが多いとボールが飛ばないので大きく振らざるを得ず、ゆえに難しさが出てしまうので、アマチュアの皆さんは52度を使って取り組んでみましょう。
皆さんに馴染み深いであろう「片手打ち」というフレーズをあえて使いましたが、実は誤解を生みやすい言葉でもあります。そこで、私は「片手持ち」と表現します。
「片手打ち」だと文字通り「片手で打つ」ことをイメージしますが、実際には「片手で持って体幹で打つ」。手ではなく体幹で打つドリルなのです。
練習方法としては、「左手持ちの体幹打ち」と「右手持ちの体幹打ち」があります。前者には「ボールとの距離を一定に保ち続けること」、後者には「ターゲットに対しての距離感をイメージすること」という目的があります。
両手で持っても右利きの方は右手だけで打ってしまいがちで、それではアプローチは安定しません。同じターゲットに向かって、①「左手持ち」で左手の働き、②「右手持ち」で右手の働きを意識させ、最後に③両手を合わせて打つ。この①②③を繰り返すことで、よいイメージでアプローチショットに臨むことができます。
ストロングに握って腕を胸の上に乗せる
それでは具体的な打ち方に入りましょう。まずは「左手持ち」です。
セットアップがすごく大事で、1つめのポイントはクラブの握り方。グリップに記されたロゴマークに合わせてスクェアに持つのではなく、ロゴマークよりもちょっと右側に親指が来るように、若干ストロンググリップで握りましょう。
スクエアに持つという考え方もありますが、ボールにエネルギーを伝えるには少しストロングに握ったほうが、小さなストロークでも力を入れずに飛ばすことができます。
そして2つめは、「左手持ち」の場合は胸の横ではなく、胸の上に左腕を乗せること。そうすることで、体幹に連動して動きやすくなるのです。左腕が胸の横に外れていると、体幹が動いても腕が置き去りになってしまいます。
左腕を胸に乗せてあげることでボールとの距離を一定にキープできるので、あとは親指が上を向かないように、常に親指が下を向いた状態で体幹を動かしましょう。
親指が上を向くようであれば、それは小手先を使って打っている証拠です。
クラブが体を追い越さないように打つ
続いて「右手持ち」です。右肘を少し曲げてクラブを握り、右腕を胸の上に乗せます。ストローク中は右肘が胸から外れたり、右肘が伸びないこと。また、決して右手首をリリースしない(角度を変えない)こと。この2つは絶対にやってはいけない動きで、どちらも52度以上にロフトがついてしまい、ボールに力が伝わりません。なので、いつもクラブが後ろからずっと追いかけてくる感じで打ちましょう。
練習量の割合は左手6:右手2:両手2
そして最後が仕上げの「両手持ち」です。「片手持ち」では上手く打てていても、いざ両手で持つと、利き手である右手が強く働き、左手の動きが弱くなりがちです。
練習比率としては、60パーセントを「左手持ち」に費やし、「右手持ち」と「両手持ち」がそれぞれ20パーセントという割合がいいでしょう。
右利きの方は普段から右手をメインに使っているため、脳から右手への電流(司令)はよく流れています。なので、「左手持ち」に多くの時間を割くことで、左手にも脳からの電流をしっかり流してあげるのです。普段から意識して左手で歯を磨いたり、食事したりするプロがいるのも同じ理由からです。
存分に練習するためには、打ち放題の練習場や、少し足を伸ばしてボール代の安い郊外の練習場に行くことをおすすめします。
また、覚えておいていただきたいのは、ドライバーショットの練習をしてもアプローチは上手くなりませんが、アプローチ練習を繰り返し行うことでショットは上手くなるということです。
これを機会に認識を変えて、アプローチ練習に力を入れていただければ、確実によりいいプレーができるようになりますよ。
(プロフィール)
横田英治(よこたえいじ)
1971年広島県生まれ。15歳でゴルフを始め、1996年プロテスト合格。これまで多くのゴルファーにレッスンを行い、岸部桃子プロは昨年、待望の初シードを獲得した。昨年6月1日、東関道・千葉北インターから500メートルという恵まれた立地に会員制ゴルフサロン「クラブハウス」をオープン。
横田プロ自身もレクサスユーザーで、RXを愛用している。
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