NEW Wearable
ヘルスケアを加速する。Apple Watchは、人間の計器盤
スマートフォンの普及に続いて、身近に使えるデバイスと言うことでスマートウォッチの普及が進んでいるように思います。
最初の頃はガジェットマニア向けのアイテムという感じもありましたが、年々改良が進みかなり便利になっているそうです。なかでもApple Watchは非常に普及の進んでいるデバイス。いつの間にかビジネスマンや、フィットネスに取り組む女性が使っているのをよく見るようになりました。
そこで今日はApple Watchに詳しい、デジタルガジェットとウェブサービスの本『フリック!』の村上タクタ::編集長にお話をうかがいました。
登場時より、かなり洗練されて便利になった
――まずApple Watchってどんなモノなのか、おおまかに教えてもらえますでしょうか?
村上タクタ(以下、タクタ): Apple Watchは2015年春に発表されたスマートウォッチです。基本的には、iPhoneと連動し、iPhoneの出先機関として動作します。毎年のようにモデルチェンジしており、現在の最新型は9月に発表され10月に発売されたApple Watch Series 7ですが、少し安価なSEやSeries 3も併売されています。
私は6年前の発売当初から使っていますが、最初の頃より飛躍的に洗練され、使いやすくなっています。ただ、バッテリーの持ちに関しては今でも2日がせいぜいというところで、毎日充電して使うデバイスという感じです。この点においては、従来の時計とは頭を切り替えて使う必要があります。
通知機能と決済機能が便利
――編集長はApple Watchを、どのような用途に使ってらっしゃるのでしょうか?
タクタ:私自身は、Apple Watchは自分の健康状態をモニターするためのデバイスとしての意義が一番重くなってきています。その他には、通知機能、Apple Payなどの決済機能も手放せないものになっています。
――ヘルスケア機能については後ほど詳しくうかがうとして、他のふたつの機能について教えてもらえますか? 通知機能からお願いします。
タクタ:誰が使っても、一番便利なのは通知機能です。メールやメッセージ等の通知がApple Watchにきます。振動で教えてくれるので、無音で通知を受け取ることができます。短い文面であれば表示をチラリと見て内容を把握できます。簡単な返事で良い相手なら、Apple Watchから絵文字や短い文章で返信することもできます。重要な案件なら、スマホを開けばいいでしょう。もちろん、どの通知をApple Watchに送るかも選べるので、通知がきすぎてウルサイということもありません。
――では続いて、決済機能についてお願いします。
タクタ:私は財布にたくさんお金を入れておきたくないので、なるべく電子決済を使おうとしています。今のところ、電子決済の方がお得なポイントがついたりするケースも多いですし。Apple WatchではSuicaやPASMOを取り込んで決済することができます。電車やコンビニで、Apple Watchをタッチするだけで決済できるのはとても便利です。これが一番頻繁に使う決済方法です。
またiDやQUICPayを使うことで、クレジットカードを経由しての支払いを行うこともできます。さらにPayPayのQRコード表示での支払いなどもApple Watchで使うことができます。いちいちスマホを取り出す必要がないので、とても便利です。
――その他に、Apple Watchで使っている機能はありますか?
タクタ:いろいろあります。例えばApple Watchでは文字盤のことをウォッチフェイスと言うのですが、そこに、仕事でやり取りする海外の国の時間を表示しておいたり、今日は歩いた歩数を表示しておいたり、カメラのリモートシャッターのボタンを置いておいたりできます。これらの機能をApple Watchから使えるのはとても便利です。
いろいろなアプリをインストールできるのですが、例えば飛行機の航空券を表示したり、ワンタップで録音をスタートすることもできるので、ちょっと思いついたことを音声でメモしておいたりというような使い方もします。インストールするアプリ次第でいろんな機能を追加できます。
Apple Watchは身体の計器盤
――なるほど、便利そうですね。それでは、一番オススメの健康をモニターするような機能について教えてもらえますか?
タクタ:個々の機能ではなくApple Watch自体が私の身体、行動の記録をすべて録ってくれているという感じです。
例えば飛行機のパイロットは、方位計、高度計、速度計など様々な計器盤を見て操縦していますが、Apple Watchが私の体の計器盤になっているような感じです。歩数、消費カロリー、何時間寝たか、睡眠の深さはどれぐらいか、どのぐらい座りっぱなしか、などの情報も取得しています。私は連携する体重計を使っているので、体重の変化やBMI、体脂肪率の変化なども日々記録できています。
わかりやすく、シンプルにいえば歩数計です。iPhoneを持って歩いた歩数、Apple Watchだけで歩いた歩数を、それぞれ統合して持っている人の正しい歩数を計算してくれています。毎日の歩数を確認してみると、在宅勤務で意外と歩いていないことに気がついたりします。
ジョギングするときはApple Watchだけ装着して走ります。Apple Watch単体でも、走った距離、走ったルート、その間の心拍、ペースなどを細かく記録してくれます。私は、この3カ月ほど、毎日3キロを走るようにしているのですが、Apple Watchで正確に計測しているので、タイムがどんどん縮まっていくのを日々の励みにすることができます。
またApple WatchとBluetoothのヘッドホンの組み合わせで音楽を聴くこともできるので、iPhoneを持ち歩かなくても音楽を聴くことができます。
Apple Watchは高齢者にこそ使って欲しいという医者も
――ジョギングの時にも使うのですね。それ以外にも健康に役立つ機能はありますか?
タクタ:それだけでなく、Apple Watch Series 6以降のモデルは心拍の異常も検知してくれます。必要に応じて、いつでも医療機器レベルの心電図を取ることもできます。心臓の病気は、発作が出ている時の心電図が重要なのですが、診察時に発作が出ていることは稀です。
私の昔の知人で、心筋梗塞で亡くなってしまった人がいるのですが、もしあの人がApple Watchを使っていれば、命を落とさずに済んだのではないかと思うことがあります。
計った心電図は連携しているiPhoneの方でpdfのドキュメントにして出力することもできます。
私が取材させていただいたことのあるお医者さんで、Apple Watchを医療に積極的に活用している人がいます。その人は、Apple Watchは高齢者の方にこそ使ってほしいともおっしゃっていました。生活習慣を改善し、心臓の異常を検知することができるからです。
これからは、Apple Watchをつけているかどうかで健康寿命が変わってくるように思います。運動習慣をつけたい! もっと健康に生活したい! と言う方は、ぜひApple Watchを使ってみてください。
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