人とクルマが互いに高め合う関係
私がLEXUSに乗る理由〜個性派オーナーが語る「LEXUSのあるライフスタイル」/LEXUS NX350h×音羽創氏
LEXUSに乗る人のライフスタイルとクルマへの想いに迫るシリーズ。今回は、LEXUS NX350hに乗るオトワレストランの音羽創氏を、栃木県宇都宮市に訪ねた。料理を究め、サービスも究めんと邁進する姿にレンズを向ける中で見えてきたのは、ファミリービジネスの強みと魅力。目にも舌にも嬉しい、素晴らしい料理の数々とともに、音羽氏のLEXUSのあるライフスタイルをお届けする。
Text:Shigekazu Ohno(lefthands)
Photo:Takao Ota
ファミリービジネスだからできること
栃木県宇都宮市。そこには、世界の食通たちが足を運ぶ一軒のレストランがある。名はオトワレストラン。世界に名だたるルレ・エ・シャトーのメンバーとしても知られる、ガストロノミーの聖地だ。
創業者は音羽和紀氏。アラン・シャペル、ミシェル・ゲラールといったフランスのミシュランガイド三つ星シェフたちのもとで腕を磨き、彼ら同様、都会ではなく自然豊かな土地で店を開こうと、1981年、地元である宇都宮市に店を開いた。
今もオーナーシェフとして厨房に立つが、その志を受け継いで活躍しているのが、長男で料理長の元さん、次男でジェネラルマネージャーの創さん、国際部門やウェディング、デリカショップの運営などを担う長女の香菜さんという次世代の面々である。さらに、創業者の妻である道子さんがマダムとして、また長男・元さんの妻である明日香さんがパティシエール兼サービス担当として脇を固める。まさに、鉄壁のファミリービジネスだ。
今回の主役となる創さんは、そもそもは料理人としてキャリアを積んだ人物だ。国内外での修行を経て、2016年に東京・白金台に開店した奈良県のアンテナレストラン「シエル エ ソル」(2020年に閉店)のシェフを務めた際は、ミシュラン一つ星となった腕前である。しかし、現在はオトワレストランのサービスの最前線に立ち、ゲストと料理をつなぐ役割を担っている。
「兄の元は小学生の頃から店を手伝っていて、初めから後継ぎという意識が強かった。でも僕は次男ですし、そこまで真剣に考えてはいなかったんです」
そう振り返る創さん。では、なぜ家業に入ることを決意したのだろうか。
「うちは本当に、家族の仲がいいんです。いつからか、家族と一緒に働くのも悪くないかなと、自然に思っていました。それと、激務ながらもいきいきと働く父の様子を見ていて、この世界に対してネガティブな感情をもったことが一度もなかった。思えば、父はいつも『料理人はいい仕事だぞ』と、言葉よりも自らの背中で語っていたような気がします」
料理人を目指して修業を積んだ末に、実家の店で働き始めた創さんは、のちに父のすすめでサービスへ転身する。しかし、それは決して料理から離れることではなかった。
「料理人からサービスに移る人はよくいますし、僕のスタンスとしても、あまり大きな違いはありません。料理をやめたわけではありませんし、情熱も変わりません。今はむしろ、兄が料理を担ってくれているからこそ、僕は違う角度から料理について考えられるし、サービスに専念できている。すごく重要な時期であり、経験だと思っています」
料理を知るサービスマンだからこそ、見えるものがある−−創さんは、ゲスト一人ひとりに合わせて細やかに変化する、自身の“もてなしの流儀”について、こう語ってくれた。
「メニューを見て、さっとワインを注文される方もいれば、『ペアリングとは何ですか?』と尋ねるお客さまもいらっしゃいます。つまり、お客さまに合わせて、同じ料理でも説明する言葉も、接客のスタイルも変わるべきだと思っています。サービスとは、すべてのお客さまにとってオーダーメイドのものだからです。
お客さまによっては、料理が目の前に置かれた瞬間に、フォークを持って食べ始める方も。そうした際は説明を早々に切り上げ、まず召し上がっていただき、落ち着いた頃にもう一度テーブルに伺って、改めて料理の説明をするといった対応をします。あるいは、料理によってはこちらから『ぜひ、温かいうちにお召し上がりください』と促すこともあります。自分も食を愛し、料理をつくってきたからこそ、『これはとにかく、温かいうちに食べてほしい』『温かいうちに食べたい』という両方の感覚がよくわかるんです」
厨房とフロアを、人目を引くことなくそっと行き来しながら、それぞれのお客さまとの距離感を推し量る創さん。動きに一切の無駄はなく、纏う空気は洗練を極める。その接客は、まさに世界の美食家たちの間で高い評価を受ける、ルレ・エ・シャトー クラスのものだ。
創さんならではの、心地よい接客の根底にあるのは何か。そう問うてみると、料理に負けず劣らず「人と関わることが好き」という、もって生まれた性質があるのではと、自己分析してくれた。見ていて感じた“つかず離れず”の妙は、お客さまを、愛をもって丁寧に、けれどもさりげなく観察できてこその賜物なのだろう。
「この仕事をしていて何が嬉しいかというと、自分たちの頑張りによってレストランが評価されると、その先でどんどん素敵なお客さまと出会えるんです。しかも、そうした方々の人生のモチベーションの一部になれたりもする。こんなに素敵な仕事はないし、自分にとっての天職だと思っています」
そして創さんの活躍は、ほかのもち場で活躍する家族との切磋琢磨や化学反応によって、レストランのさらなる成長へと結びついている。これぞ、ファミリービジネスの強みだ。
「例えば普通の店だったら、料理長に何か物申すというのは、難しかったりもするんです。でもうちは家族だから、それぞれの業務のプロとしての知見から、忖度なしに『もっと、こうしたほうがいいんじゃないか』と言い合える。しかも、父も兄も、人の話に謙虚に耳を傾けられる、いい性格のもち主なんです。だから僕も、お客さまの反応やコメントをストレートに伝えられるし、そのフィードバックとして、料理が常に進化していく。そこが、うちの一番の強みだと思っています」
ここで改めて、創さんに家族紹介をお願いしてみた。創業者の父・和紀さんについて尋ねると、「最強のポジティブ人間です」と言って笑った。
「父は、料理人としても尊敬していますが、それ以上に経営者としての素質がすごい。この店を、自分の代だけで完成させようとは少しも思っていないんです。僕たちにも、『お前らはまだ俺の子どもレベルだから、進化の度合いはたかが知れている。でも、その次の孫の世代になったら、もう少し面白いことができるかもな』なんていうことを平気で言うんですよ」
そんな長期ビジョンを描く父親に、創さんは深い感銘を受けている。
「父は、この宇都宮という土地で店をつづけていくことを、何よりの目標にしているんです。自分が輝くことよりも、次の世代が活躍できるステージをつくろうと頑張ってきた。地域の生産者たちとの共存共栄についても、ずっと昔から取り組んできました。その考え方には、今も頭が下がる思いです」
つづいて、料理長を務める兄・元さんについてはこう語る。
「兄は、もう本当に料理、料理、料理の人。頑固一徹です。どんな困難があっても、絶対にクオリティを落とさない。その熱量は、間違いなくスタッフにも伝わっています」
妹の香菜さんについても、嬉しそうな顔でこう話してくれた。
「彼女の強みは、圧倒的なコミュニケーション能力ですね。海外経験が長くて、英語も堪能だから、インバウンドのお客さまも安心してご案内できます。ルレ・エ・シャトー フランス本部の国際執行委員にもなっていて、日本と世界をつなぐ架け橋としても活躍しています」
そして最後に、母・道子さんについて聞くと、創さんは「母がいなかったら、間違いなく家庭崩壊していたでしょうね」と笑う。
「母は本当に偉大です。僕たち、3人の子どもを育てながら、がむしゃらな働き方をしていた父を支え、店を切り盛りし、さらに今は孫たちの面倒も見てくれています。突っ走る音羽ファミリー全員を支え、つないでくれている、一番重要なキーマンですね」
創さんの言葉から伝わってきたのは、家族全員への愛、そして店への愛。そのうえで、自分自身の目標として、こんな言葉を口にした。
「ただ後を継ぐだけでは、意味がありません。そこから成長させないと。父の真似をするつもりも毛頭ありません。父が築いてきたこと、そして家族それぞれの強みを知る僕だからこそできることに取り組んで、音羽ファミリーのレガシーを書き加えていきたいですね」
なりたい自分像に重ねて選んだクルマ
創さんの愛車は、LEXUS NX350hだ。「栃木はクルマ社会」と話すが、日々のくらしにおいて、家族の送り迎えや通勤のほかに、食材の生産者を訪ねたり、新しいレストランを訪ねたりするような機会も多く、年間走行距離は10,000キロメートルにおよぶという。
「仕事柄、長距離を走ることも多いですし、遠出する機会もあります。人目に触れることも多い。いろんな側面を考えた結果、乗り心地だけでなく、『乗っていて気持ちのいいクルマ』という点も重視しました」
数あるブランドのなかからLEXUSを選んだ理由を尋ねると、創さんは間髪を入れず、「美しさ」という言葉を口にした。
「最初に見たときは、『ちょっと個性的なデザインだな』という印象がありました。でも、見れば見るほど惹かれていくというか、その美しさにうっとりするような感覚があったんです。ホワイトノーヴァガラスフレークのボディカラーも含めて、飽きが来ない、普遍性のあるデザインがLEXUSらしいのかなと思います」
創さんが選んだのは、F SPORT仕様。もちろん、スポーティな走りにも魅力を感じているが、それ以上に惹かれたのは、スポーティさと上質さが同居する、そのバランス感覚だったという。
「走ろうと思えばしっかり走れる。でも、普段はとても上質で、上品で、快適。奥行きの深さに魅了されました。派手に自己主張するわけではないけれど、乗るほどに、質の高さがちゃんと伝わってくる。その感覚は、僕が好きなものづくりの価値観にも通じる気がしています」
LEXUSを購入する際は、多少の“背伸び”感覚もあったが、家族をはじめ、周りの人たちから『いい選択だね、創っぽいね』と言ってもらえたことが嬉しかったという。実際、LEXUSが来てから、創さんにとって、クルマに乗ることは単なる移動手段ではなくなった。
「毎日のように乗りますから、だんだん慣れて“普通”になってくる。でも、それこそが贅沢だと思うんです。“上質”な体験を“普通”のものにしてくれるクルマ。ともにすごす時間は間違いなく、いいインプットとなり、インスピレーションを与えてくれているはず」
話しながら、ふと足元に目をやった創さんは、少し考えたあと、こう言葉を継いだ。
「靴もそうですが、一流のものを持つと、自分自身もそのオーラによって引き上げられる気がするんです。時計もそうだし、クルマもそう。性能だけで見たら、もっと安いクルマでも十分だったかもしれませんが、LEXUSは乗るたびに一流の意味するところを思い起こさせてくれる。背筋を正してくれるし、運転していて誇らしくなる。そういう存在なんです。LEXUSにはまだ早いのではと、内心迷っていたとき、妻が背中を押してくれたことに感謝しています」
高みにある者同士が共鳴し合い、さらに高め合うという、寿ぐべき関係。LEXUSというブランドも、創さんのような志高い精神と洗練の美意識、そして誇りあるプロフェッショナリズムとの出合いがあってこそ、さらに輝いていくのだろう-そう感じさせられる取材であった。
音羽創氏
1983年、栃木県生まれ。「シェ・ヌー」(宮城)、「ル・マンジュ・トゥー」(東京)、「オトワレストラン」を経て、フランスの「ル・ベルヴェデール」などで修行。2016年1月より東京白金台「シエル エ ソル」のシェフとなり、ミシュランガイド一つ星を獲得(2020年に閉店)。現在は「オトワレストラン」のジェネラルマネージャー兼オーベルジュ社長として活躍中。3兄妹で、県の魅力をPRする「とちぎ未来大使」も務めている。
オトワレストラン
公式WEBサイト:https://otowa-artisan.co.jp
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