Car

RX500h“F SPORT Performance”
レクサス RXが全面刷新されて5代目へと進化、走りの「RX 500h Fスポーツ パフォーマンス」も登場

2022年11月18日、ラグジュアリークロスオーバーSUV「レクサス RX」がフルモデルチェンジされ、5代目として登場した。レクサスを代表するグローバルコアモデルはどのように進化したのだろうか。

Text:Web Motor Magazine
Photo:LEXUS International

RXはラグジュアリー市場における先駆者であり続ける

レクサス RXは1998年に北米でラグジュアリークロスオーバーSUVのパイオニアとして誕生、2005年には「RX400h」を発売してラグジュアリー市場におけるハイブリッドの先駆者となった。1998年に発表された初代と2003年に発表された2代目は、日本で「トヨタ ハリアー」として発売されたが、2009年に発表された3代目からは日本でもレクサス RXとして発売されている。

Aピラーを後ろに下げることでエンジンフードの伸びやかさを強調したサイドビュー。従来モデルのアイコンにもなっていた、ナイフのような形状をしたDピラー&フローティングルーフは引き続き採用する。

今回発表された新型RXは5代目にあたるが、RXはグローバル販売で約3割を占めるレクサスの最量販モデルであり、新型もレクサスらしいパイオニア精神にあふれたものとなっている。

プラットフォームはGA-K改良型を採用、軽量化と低床化により重心高を15mm下げ、ホイールベースを60mm伸ばしトレッドを45mm拡大することで、ヨー慣性モーメントを低減。サスペンションはフロントにストラット、リアに新開発のマルチリンクして、車両姿勢変化や振動を抑えている。ボディサイズを見ると、従来モデルから全長は4890mmと変わらず、全幅を25mm拡大して1920mmと若干拡大されている。

■レクサス RX スペック(カッコ内は従来モデル比)

・全長:4890mm(±0)
・全幅:1920mm(+25)
・全高:1700〜1705mm(−5〜−10)
・ホイールベース:2850mm(+60)
・車両重量:1900〜2160kg(+10〜+20)
・タイヤサイズ:235/50R21

またレクサスの原点である「上質な乗り心地と高い静粛性」をさらに高いレベルに引き上げるべく、シール性を向上させたウエザーストリップやエンジンフードのツインロック構造、高遮音タイプのフロントガラス、最適に配置された吸音材などを採用するとともに、フロントピラーやカウル周りの空気整流なども徹底的に磨き上げられた。

エクステリアではレクサスの象徴を立体の塊で表現した「スピンドルボディ」を採用したほか、ナイフのような形状をしたDピラー&フローティングルーフを引き続き盛り込むことで、新時代のRXのアイデンティティをアピールしている。

インテリアはレクサスのクルマづくりに根付く人間中心の思想をさらに進化させた「Tazuna Concept」に基づいてデザインされ、ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携させ、視線移動や煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながらナビゲーションやオーディオ、各種機能の制御が可能な空間を実現した。

多彩なパワートレーンと最新の予防安全機能

パワートレーンは、2.4Lターボ ハイブリッドと4輪電動化技術「DIRECT4」を組み合わせた「500h」、2.5L PHEVとE-Fourを組み合わせた「450h+」、2.4Lターボエンジンと高トルク対応型ダイレクトシフト8ATを搭載した「350」(FFと4WD)の全4タイプを用意。

5代目RXではPHEVとハイブリッドを設定、電動化ビジョンに基づいて基本性能を磨いてきた。

もっともパワフルな「500h」には、走りの頂点に位置するモデルとして「RX 500h Fスポーツ パフォーマンス」を新たに設定した。「RX 500h Fスポーツ パフォーマンス」は、リアに高出力モーターを配した「eAxle」により、4輪の駆動力を緻密に制御してグリップ力を最大限に引き出し車両姿勢をコントロールする独自の電動化技術「DIRECT4」を搭載。さらに、より高い取り回し性と高速での安心感を実現すべく大舵角DRSを採用している。

■レクサス RX パワートレーン

・RX500h
パワートレーン:2.4L直4 DOHCターボ+パラレルハイブリッド
エンジン最高出力:202kW(275ps)/6000rpm
エンジン最大トルク:460Nm/2000-3000rpm
モーター最高出力:前64kW(87ps)/後76kW(103ps)
モーター最大トルク:前292Nm/後169Nm
システム最高出力:273kW(371ps)
トランスミッション:Direct Shift-6AT
駆動方式:4WD
0→100km/h加速:6.2秒

・RX450h+
パワートレーン:2.5L直4 DOHC+シリーズパラレルプラグインハイブリッド
エンジン最高出力:136kW(185ps)/6000rpm
エンジン最大トルク:228Nm/3600-3700rpm
モーター最高出力:前134kW(182ps)/後40kW(54ps)
モーター最大トルク:前270Nm/後121Nm
システム最高出力:227kW(309ps)
トランスミッション:電気式無段変速
駆動方式:4WD
0→100km/h加速:6.5秒

・RX350
エンジン:2.4L直4 DOHCターボ
最高出力:205kW(279ps)/6000rpm
最大トルク:430Nm/1700-3600rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:4WD/FF
0→100km/h加速:7.6秒(4WD)、7.9秒(FF)

プロアクティブドライビングアシストで強力サポート

安全性能では、世界トップレベルの先進安全技術をより早く開発し普及させていくことが重要という考え方の下、先進の予防安全技術「レクサス セーフティシステム+」を躊躇なく搭載。運転状況に応じて適切な操作サポートを行うプロアクティブドライビングアシストや、ドライバーモニターとの連携によるドライバーの運転状況に応じた最適制御なども採用する。

また、快適な移動を支える高度運転支援機能として、アドバンストドライブ(渋滞時支援)とアドバンスドパーク(リモート機能付き)を採用している。

さて、新型レクサス RXの登場で激戦のラグジュアリーSUVの市場はどのように変わっていくのだろうか。新型レクサス RXのラインナップと注目の車両価格は次のとおりだ。

■レクサス RXラインナップ

RX350“version L”(FF): 664万円
RX350“version L”(4WD): 705万円
RX350“F SPORT”(4WD):706万円
RX450h+“version L”(4WD):871万円
RX500h“F SPORT Performance”(4WD):900万円

2022年11月18日に5代目として登場したレクサスRXは3グレード構成となる。写真は左からRX350、RX500h、RX450h+。
走る楽しさを追求したパフォーマンスモデルとして5代目で設定されたRX500h“F SPORT Performance”。
フローティングルーフからナイフのような形状をしたDピラーへつながるラインは、従来モデルから継承されている。
レクサスの象徴であるスピンドルを立体の塊で表現した「スピンドルボディ」を採用した特徴的なフロンマスク。
リアビューは横方向の広がりを強調して、低重心の力強さを表現。テールランプはLシェイプ形状。
Aピラーを後ろに下げることでエンジンフードの伸びやかさを強調したサイドビュー。
RXでははじめて設定されたPHEV「RX450h+」。
2.4Lターボエンジンを搭載した「RX350」。
RX500h“F SPORT Performance”。水平的な広がりを感じさせるインパネを採用し、開放感のある視野を確保した。
RX500h“F SPORT Performance”。前席左右のカップルディスタンスは20mm拡大された。
RX500h“F SPORT Performance”。フロントシートバックの薄型化により後席の居住空間はゆとりのあるものとなっている。
ラゲッジスペースはバックドアトリムを薄型化するなどにより612Lに拡大した。
RX500hの2.4Lターボハイブリッドエンジン。
RX500hの2.4Lターボハイブリッドシステム。
ボディ構造にレーザースクリューウェルディングや短ピッチ打点技術を採用し、接合剛性を高めた。
出典:Webモーターマガジン

Autumn 2024

レクサスカード会員のためのハイエンドマガジン「moment」のデジタルブック。
ワンランク上のライフスタイルをお届けします。