進化したロレックスの銘品の魅力に迫る
2026年新作「ロレックス オイスター パーペチュアル ヨットマスター Ⅱ」。進化の詳細を、時計ジャーナリストが解き明かす
2026年春、スイスで開催された世界最大級の時計見本市「Watches & Wonders Geneva 2026」で、新世代の「ロレックス オイスター パーペチュアル ヨットマスター Ⅱ」が発表された。クルマと時計、それぞれに精通する人気ジャーナリスト数藤 健氏が、新型レガッタクロノグラフムーブメントを搭載し、全体的に再設計された名作レガッタウォッチの進化の詳細を解説する。
Text:Ken Sudo
Edit:Shigekazu Ohno(lefthands)
機能美あふれる新しいホワイトラッカー・ダイアル
自動巻。オイスタースチール。ケース直径44mm。100m防水。パワーリザーブ約72時間。3,005,200円(税込み)。
レガッタでは、信号艇によるホーンと信号旗の掲揚に合わせてスタートシークエンスが始まる。各チームは、数分間にわたる複数回の合図の間、風向きや潮流を読みながら、スタートライン直前のもっとも有利なポジションを争う。スタート方式はレースによって異なるが、音と視覚による段階的な合図によって進行するのが一般的だ。
ヨットがスタートのホーンと信号旗掲揚の前にラインを通過してしまうと、ペナルティが課せられる。しかしスタートラインはどの艇よりも早く通過したい。よって、スキッパー(操艇者)はヨットをコントロールするだけでなく、スタートまでの時間を正確に計算・予測し、位置取りをする能力も求められる。その際に頼るべき相棒となるのが、レガッタウォッチのカウントダウンタイマーだ。
「ロレックス オイスター パーペチュアル ヨットマスター Ⅱ」は、時・分・秒の表示に加えて、レガッタのスタートまでの残り時間をカウントダウンすることができるタイムピースだ。
レガッタレースのスタート時にカウントダウンの開始を知らせる合図に合わせて上部プッシャーを押し、作動させる。すると、カウントダウンの秒針、つまり中央の秒針が動き始め、残りの秒を表示する。先端に三角形がついたカウントダウンの分針は、フランジ(突縁部)に配された10~0分のミニッツスケールに沿って動き、残りの分数を表示。この2つの針により、スタートラインを通過するまでの残り時間を、いつでも正確に把握できるのだ。
その名作が、2026年にはレガッタウォッチとしてのアイデンティティを強調するとともに、視認性を高めた新たなデザインとなって登場した。ダイアルは、反射の少ないマットなホワイトラッカーでコーティングし、同社のプロフェッショナルカテゴリーウォッチの特徴でもある丸形インデックスアワーマーカーを配している。
ミドルケースには、カウントダウン機能のためにデザインされたフランジが配置されている。この組み立て方法については特許が出願されている。10分から0分の目盛り入りで、三角形が30秒を示す。
両方向回転ベゼルには、60分目盛り入りのブルーのセラミック製セラクロムベゼルインサートが搭載され、最初の30分間には分単位の目盛りが刻まれている。このベゼルにより、例えば2つのブイの間のセーリング時間などを計測できる。
ケースの右側に備えられた、カウントダウン機能の設定と操作に使用する2つのプッシャーは、セーラーがヨットのロープを巻き上げたり繰り出したりするために使うウィンチのような形状だ。
ケースとブレスレットのバランスをより調和させるために、この時計のブレスレットは従来のモデルよりも幅が少し広く、オイスターロッククラスプは細くなっている。
“反時計回り”に針が動作する新型ムーブメント
自動巻。イエローゴールド。ケース直径44mm。100m防水。パワーリザーブ約72時間。9,007,900円(税込み)。
「ロレックス オイスター パーペチュアル ヨットマスター Ⅱ」の機能面の特徴は、カウントダウンの分針と秒針がロレックスでは初となる“反時計回り”に回転する点だ。これにより、表示される情報、つまり0(ゼロ)に向かってカウントダウンされる様子を明確に読み取ることができる。
反時計回りに回転することで、着用者はカウントダウンのラスト1分の最後の30秒を、目盛り入りのセラクロムベゼルインサートを備えたベゼルで正確に読み取ることができる。この場合、経過時間を計測するときとは異なり、ベゼルの最初の半分は「分」ではなく、カウントダウン中には「秒」を示すようになっている。
この機能を有効にするには、最初にベゼルをニュートラルポジション(目盛りの三角形を12時位置)に戻す必要がある。
新世代の「ロレックス オイスター パーペチュアル ヨットマスター Ⅱ」が搭載するのが、ロレックスが完全自社開発・製造した新型クロノグラフムーブメント「キャリバー 4162」。この心臓部には、革新的なカウントダウンプログラミング メカニズム=瞬時に同期できる機械式メモリーによるプログラム可能なカウントダウン機能が採用されている。
特許を出願したこのカウントダウン機能のプログラミングは、従来モデルのときのようにベゼルとリューズを用いるのではなく、下部プッシャーのみを使用して行う。その結果、より容易かつ直感的に操作できるようになった。
技術の粋を集めたこの機械式自動巻ムーブメントは、精度、パワーリザーブ、利便性、信頼性において際立った性能を発揮。コラムホイールと垂直クラッチを搭載した堅牢なメカニズムによるカウントダウン機能を、瞬時にそして極めて精確にスタートさせることができる。
海とのつながりを感じさせる、ユニークなカウントダウン機能をもつレガッタクロノグラフ。クルマ好きの心の琴線にも触れそうだ。
お問い合わせ
日本ロレックス
電話番号:0120-929-570
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