愛車のLEXUSをサーキットで走らせる特別体験
富士スピードウェイ「LEXUS Circuit Experience 2026」レポート
2026年8月6日(木)、サーキット・スポーツ走行体験プログラム「LEXUS Circuit Experience 2026」が開催された。普段、公道走行ではなかなか味わい尽くすことのできないLEXUS車の性能を、レーシングドライバーの指導のもと、サーキット上で思う存分体感する特別な一日。その模様をお届けする。
Photo:Ken Takayanagi
Text:Shigekazu Ohno(lefthands)
初心者向けサーキット️/スポーツ走行体験プログラムによって、もっと楽しく安全なカーライフを
入道雲の切れ間から、富士山がその堂々たる頂を覗かせていた、夏の朝。日本を代表する国際サーキット「富士スピードウェイ」には、小気味よいエンジン音を響かせながら集まってくる、色とりどりのLEXUS車の姿があった。ナンバープレートに記された地名はさまざまで、かなりの遠方から駆け付けたとおぼしきクルマも少なくない。
2026年8月6日(木)、全国各地から約30組の参加者が一堂に会する形で開催されたのは「LEXUS Circuit Experience 2026」。LEXUSオーナーを対象に、富士スピードウェイを中心として年に複数回行われているドライビングプログラムだ。公道とは異なるサーキットという非日常の場所でのスポーツ走行体験を通じて、LEXUS車の魅力と、モータースポーツの楽しさに触れてもらうというのが、その趣旨となっている。
午前中は「スポーツ走行基礎講座」として、トヨタ交通安全センター モビリタ施設内での座学からスタート。まずはエンジニアチームが登壇し、LEXUS車がどんな場所で、どのような体制のもと、どんなこだわりをもって開発されているのかをプレゼンテーションする。
次にマイクを渡されたのは、スーパーフォーミュラやスーパーGT、スーパー耐久などのレースで活躍するレーシングドライバー、野中誠太氏。公道を走る際との共通点や差異点、醍醐味や注意点などを丁寧に説明する。いつもとは違う「スポーツ走行」という観点から、LEXUS車の新たなポテンシャルに触れようとする参加者たちは、ときに頷き、ときに感嘆の声を上げながら、熱心に耳を傾けていた。
会場を見回すと、ドライビングシューズを履いたり、グローブを持参しているようなエキスパートらしき出で立ちの参加者(LEXUSオーナーさま)も少なくなかった。だが、イベントには初心者にスポーツ走行の楽しさを知ってもらうためのきっかけづくりという趣旨があったため、レクチャーの内容は、主に「走る・曲がる・止まる」といった運転の基本理論をカバーする内容となった。具体的には、正しいドライビングポジションやステアリングの握り方・調整方法の話(実車を使ったハウツー講義も別会場で実施)から、「アウト・イン・アウト」といったコーナリングのノウハウ、さらには急制動時に車輪のロックを抑えるためのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の話まで、多岐におよんだ。
講座のあとは、参加者を3つのグループに分け、いよいよ特設コースでの実地レッスン「スポーツ走行道場」が行われた。ずらりと隊列を組んだ状態の愛車に乗り込んでエンジンを掛け、誘導員の合図に合わせてスタートする瞬間は、見ていて壮観であり、乗っていて、きっと胸が高鳴ったことだろう。
この日の走行体験用に用意されたのは、滑りやすい路面での走行をシミュレーションするための、「低ミュー路体験(データ計測)」、コーナリング時のライン取りやスムーズなステアリング操作を練習するための「ドライ路コーストレーニング」、そしてアクセルを全開にしての急加速のあと、カーブ手前でのハードなブレーキングを練習するための特設の「Wオーバルコース(加減速)トレーニング」の3つ。
昼すぎまでのおよそ160分間、参加者たちは3つのコースを順次ローテーションする形でみっちりと走り、路上での通常走行ではなかなか引き出せないような愛車の挙動や、その高いポテンシャルを肌で感じる体験をした。
「汗びっしょりになったけれど楽しい」「こんなに力いっぱい、アクセルとブレーキを踏んだのは初めて」「濡れた路面でクルマをスピンさせるなんて初めての体験。少し怖かったけれど、どこまでやれる・やれないというのが、なんとなくわかった気がした」
走行を終えた参加者は、誰もが童心に帰ったかのような弾ける笑顔で、運営スタッフたちに感想を告げていた。喜びと興奮の度合いが、その言葉だけでなく表情からも伝わってくる。
走行前の講座で、インストラクター役の野中氏が話していたのも、まさにこのような内容だった。「自分のクルマの限界を知れば、どこまでが安全か、どこからがそうでないかを判断できるようになり、さらには制御スキルの向上にもつながる」――そうした教えを、参加者たちは理論の次に実践を通じて、自らの体験として確かめていったのである。
クリスタルルームでのランチとお楽しみ時間
「スポーツ走行道場」を走り終えた参加者たちは、富士スピードウェイの“ピット真上の特等席”として知られる「クリスタルルーム」で、休憩と懇親も兼ねてのビュッフェランチを楽しんだ。供されたのは、地元静岡県産の新鮮な野菜や魚介類を使った、彩りも豊かな料理の数々。モータースポーツのスポーツたる所以を、心地よい疲労感と空腹感によって体感した参加者たちは、心尽くしのもてなしを目でも舌でも存分に堪能したようだ。
また、午後のプログラムが始まるまでの間、ピット内に開設された協賛社の展示ブースを見学したり、富士スピードウェイのオフィシャルショップ「CRANE BOX」でショッピングをしたりと、「レースを観戦するための場所」だけではないサーキットの多様な魅力に触れ、思い思いのひとときを楽しんだ。
気分はレーシングドライバー。いよいよ国際レーシングコース走行へ
ランチ休憩でリフレッシュしたあと、午後からはいよいよ憧れの国際レーシングコースを舞台に行われる、走行体験の時間である。万全を期してのブリーフィングを経て、参加者たちはそれぞれの愛車に乗り込む。本物のレースさながら、誘導員の指示によってピットからでて、ピットレーンに車列を組む。クーペにセダン、SUVとタイプは違っても、同じエンブレムを付けたLEXUS車がずらりと並んでエンジン音を響かせている様子は、実に勇壮かつ心躍るもので、見守る参加者の家族や運営スタッフたちの目もどこか興奮の色を浮かべていた。
このイベントはあくまで初心者向けということで、先導走行のスタイルではあったが、フラッグの合図とともにコースへ入ったLEXUS車はみるみる加速し、サーキットに快音を響かせる。周回を重ねるごとにスピードも上がり、迫力ある光景が広がっていた。
午前中、「スポーツ走行道場」で腕を磨いた成果もでているのだろう。気づけば、走行はあっという間に終わりを迎え、ピットは興奮冷めやらぬといった表情を浮かべた参加者たちで、再びいっぱいとなっていた。
「今日1日の体験を経て、参加者たちの運転は確実に上達しています。普段、公道を走る際も、今日練習した内容を思い出していただくと同時に、常にクルマがどんな状態にあるのかを意識することで、安全運転にもつなげられるはずです。一度だけでなく、二度でも三度でも、また機会があればぜひ、お友だちも誘って参加していただけると嬉しいですね」
そう語ってくれた野中氏の言葉に頷く参加者たちの顔には、プログラムを無事に終えたという達成感と充実感が浮かんでいた。愛車の新たな一面に触れながら、運転の楽しさと安全性を改めて学ぶ「LEXUS Circuit Experience」。次の開催の機会には、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。
インフォメーション:「富士モータースポーツフォレストテラス」がオープン
富士スピードウェイにさらなる魅力を付け加える複合商業施設「富士モータースポーツフォレストテラス」が、2026年6月に先行オープン。和・洋・中の多彩な料理を提供するレストランや、日々店内で焼かれるパンを提供するベーカリーカフェ「トラスパレンテ セレステ」、さらにはペット連れでサーキットを訪れる際に一時預かりやドッグスパサービスを提供してくれる「ペトリート」など、家族みんなに嬉しい店舗が揃い踏みだ。サーキットを訪れる際に、ぜひあわせて立ち寄ってみてほしい。
2027年春の全面開業時には、さらに温泉施設・ホテルと新たな3店舗が加わる予定で、富士スピードウェイでのモータースポーツ体験を、より豊かなものにしてくれる。2028年度以降、新東名高速道路が全線開通すれば、(仮称)小山スマートインターチェンジを降りてすぐの立地となることもあり、注目を集めている。
富士モータースポーツフォレストテラス
住所:静岡県駿東郡小山町大御神121-28
https://www.terrace.fujimotorsportsforest.jp
