Lifestyle

Yokota's Golf Lesson Series
エキスパートに学んでランクアップ!
横田英治の『プロフェッショナルの思考』
VOL.1 スタート前にやっておくこと(1)

技術もさることながら、プロとアマチュアで大きく差があるのが「ゴルフに対する考え方」。技術の習得には時間を要するが、横田英治プロが明かしてくれた「プロフェッショナルの思考」には、アマチュアゴルファーも今すぐ取り入れられ、スコアアップにつながるポイントも多い。今回は、スタート前に練習グリーンでやっておきたいことを紹介する。

撮影協力/アクアラインゴルフクラブ(アコーディア・ゴルフ)

「10メートル」の往復を繰り返す

プレー当日、スタートホールのティショットに臨む前にやっておきたい準備があります。最初は、パターとボール2個を持って練習グリーンに向かいましょう。

アマチュアゴルファーの多くは、ワンピンや3メートルくらいの”入れたい距離”を集中的に打っていますが、練習グリーンにおける第1のポイントは”スピード感をつかむこと”です。

まず、できるだけ長い距離(10メートル程度)が打てるスペースを探します。そして、その距離を2球打つのですが、あくまでも入れる練習ではなく、スピードを確認します。
打ち終わったらボールのある場所まで移動し、続いて最初の位置に向かってまた2球打つ。行ったり来たり、これを繰り返します。まあまあの確率で、行きが上りなら帰りは下りのラインになると思います。なので、上りと下りのスピード感の違いを覚えることもできるのです。

さまざまなラインからカップに向かって打ちたくなる気持ちはわかりますが、時間が許す限り、下りの10メートルと上りの10メートルを何度も何度も打つようにしましょう。
10メートルのスピード感がわかれば、それより短い距離はアジャストできるはずです。

また、この練習には、スピード感をつかむと同時に、10メートルの距離を歩いて往復しながら繰り返すことで、上りや下りを足裏で感じられるようになるというメリットもあります。

まずは10メートルくらいのロングパットが打てるスペースを探す
10メートルのパッティングの往復を、ボールを2球ずつ打ちながら繰り返す

「50センチ」で方向性を高める

「10メートルの往復」に使う時間は、パッティング練習の7割。20分は練習してほしいので、そのうち15分は続けてほしいです。

では、残り3割、最後の5分はどうするか。「50センチ」です。
「50センチなんてOKの距離だろう」と思うかもしれません。でも、1メートル強なら外れても「しょうがないか」と気持ちを切り替えられるのに対し、50センチを外すとショックは大きいですし、後に引きずる人も少なくありません。
しかも実際に、アマチュアの方は50センチをけっこう外すんです。

50センチを外す最大の原因は、フェースが開いたり被ってしまうこと。この練習では、パターヘッドとカップが同時に視界に入ってくるので、フェースがきちんとターゲットに向いているかどうかがわかります。
カップまでの距離が遠いと、フェースがターゲットよりも右や左を向いていても気づきにくいのです。

また、50センチは「ほんの」の長さではありません。「1グリップ以内はOK」がルールのコンペであれば、1グリップよりも距離があるのでOKにならない。自分で沈めなければいけないのです。

50センチを外すのは、「この距離は外れない」と思ってしまっているから。いかにこの短い距離を真っ直ぐちゃんと打てるかということが、トータルでいいスコアを出すための条件です。

5分という時間をかけて、50センチを100パーセントに近い確率で入るように仕上げて本番に臨みましょう。

パッティング練習の3割は50センチに使いたい
1メートル強の距離なら外すこともままあるが、50センチを外していてはスコアを作ることはできない

「距離感」と「方向性」のゲーム

パッティングには、実は「距離感」と「方向性」という2つのゲームが入っています。

これまでお話しした練習パターンは、パターという同じ道具を使ってはいますが、実は最初の10メートルは距離感のトレーニング、次の50センチは方向性のトレーニングになっています。

ロングパットでは、左や右にワンピン外すことはあまりありませんが、手前や奥のワンピン、つまり2メートルのショートやオーバーはよくあります。なので、ロングパットは距離感が優先順位の上位に来ます。

一方、ショートパットのミスは圧倒的に左右に外すことが多い。なので、方向性が優先順位の上に来るというわけです。

10メートルでスピード感=距離感をつかみ、50センチで方向性を合わせる。
このような明確な目的を持って、プロたちはスタート前の練習グリーンでボールを転がしているのです。

「10メートル」は、打ち終わって歩くことで、足裏で上り・下りの感覚をつかむ練習にもなる
「50センチ」はパターとカップが同時に視界に入るので、フェース向きを確認できる

横田英治(よこたえいじ)
1971年広島県生まれ。15歳でゴルフを始め、1996年プロテスト合格。これまでに多くのプロ・アマチュアゴルファーにレッスンを行っている。2022年6月1日、東関道・千葉北インターから500メートルという恵まれた立地に会員制ゴルフサロン「クラブハウス」をオープン。レクサスカード会員の皆様が入会の際には入会特典として「クラブハウス オウンネームゴルフボール1ダースをプレゼント。なお、横田プロ自身もレクサスユーザーで、RXを愛用している。

PRESENT

会員制ゴルフサロン「クラブハウス」の体験レッスンを希望される方3名(先着)に、グラファイトデザインのスイング練習器具「アライメントスティック」2本セット(非売品)をプレゼントします。クラブハウス(TEL043-441-5466 担当・小内氏)までご連絡下さい。

【関連記事】

Autumn 2024

レクサスカード会員のためのハイエンドマガジン「moment」のデジタルブック。
ワンランク上のライフスタイルをお届けします。