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Yokota's Golf Lesson Series
横田英治の『ショートゲームを極める。』VOL.4~状況別アプローチ(2)「ピンまで距離があるバンカー越え」は52度で寄せる~

スコアメイクの重要なカギを握るのがグリーン周り。OK圏内に寄せられるか、長いパーパットを残してしまうのか。そんな状況は18ホールで何度も訪れ、トータルで見ると数打の違いとなるのだ。スコアアップのためには避けて通れない、アプローチショットの確率を上げる極意を横田英治プロに教わっていく。第4回の状況は、プレッシャーがかかるバンカー越えだ。

撮影協力/船橋カントリークラブ

バンカー入りだけは回避したい

今回のシチュエーションはバンカー越えです。「バンカー越え=58度」というイメージがあるかもしれませんが、例えばこのグリーンのようにピンが奥にあれば、52度でも十分に対応できます。

バンカー越えでも状況次第で52度が使える

バンカー越えの状況で、アマチュアゴルファーにもっとも起こりやすいミスは、ボールに上手くコンタクトできないことです。

①バンカーを怖がりすぎてダフってバンカーに入る、②ダフリを嫌がってトップする、がアマチュアの2大ミスです。
②の場合、トップして飛びすぎ、グリーンオーバーするミスを想像しがちですが、実は意外と、トップしてバンカーに入るパターンが多いのです。

この状況では、絶対にバンカーだけは回避したい。ボールにしっかり当てて、バンカーを越えることが大事なのです。
なので、58度よりもロフトがあって、より小さな振り幅でボールにコンタクトしやすい52度を選びましょう。

振り幅は52度を1とするなら58度は3くらいになりますから、コンタクトの確率は50パーセントくらい上がります。
また、「ちゃんと当たるかな」という心理的な不安も取り除いてくれます。

同じ距離を打つのに52度(左手)と58度(右手)では振り幅が大きく異なる。52度のほうがコンタクトの確率は高い

打点を先にずらして飛び過ぎを防ぐ

続いては打ち方です。セットアップはベーシックなアプローチショットと同じですが、ここで1つポイントがあります。

「52度では、いくらバンカーはクリアできても飛びすぎて怖い」と感じる方が多いと思います。
そこでアレンジするのが、打点を少し先(トウ寄り)にずらすことです。

なぜそうするかというと、芯を外して当てることで、球の勢いが死んで飛び過ぎ防止につながるからです。

ボール位置を芯(写真左)ではなく少し先(写真右)にずらすことで、ボールの勢いを殺して飛び過ぎを防ぐことができる

構えはベーシックと同じで、ボールをフェースのトウ寄りにセットする。あとはベーシックのように胸骨を動かして振るだけです。

打点を先にずらして構えたら、あとはベーシックの打ち方のように胸骨を動かす

状況を見極めてクラブを選ぶ

ただし、この打ち方で対応できるのは、あくまでバンカーを越えてピンが遠い場合です。
それに、この状況でも無理に52度でピンに寄せようとすると、落としどころはかなりシビアになってきます。

この状況で注意したいのは、バンカーを越えるまでの距離、越えてからのピンまでの距離のジャッジです。それによってクラブ選びが決まってきます。
バンカーを越えてからピンまでの距離が近い状況になれば、58度という選択もあるでしょう。

そういうときは、しっかり自分でリスクを抱えて臨むこと。「これはギャンブルショットなんだ」と理解したうえで、「5回に1回、乗ればいいな」という楽しみをチャレンジしてほしいとも思います。

もしかしたら乗る可能性は10回に1回かもしれなませんが、ショットが成功したときの喜びは格別のものがあります。また、そういう体験が上達につながるので、安全策ばかりではなく、ときには果敢に攻めることもおすすめします。

横田英治(よこたえいじ)
1971年広島県生まれ。15歳でゴルフを始め、1996年プロテスト合格。これまでに多くのプロ・アマチュアゴルファーにレッスンを行っている。2022年6月1日、東関道・千葉北インターから500メートルという恵まれた立地に会員制ゴルフサロン「クラブハウス」をオープン。レクサスカード会員の皆様が入会の際には入会特典として「クラブハウス オウンネームゴルフボール1ダースをプレゼント。なお、横田プロ自身もレクサスユーザーで、RXを愛用している。

PRESENT

会員制ゴルフサロン「クラブハウス」の体験レッスンを希望される方3名(先着)に、グラファイトデザインのスイング練習器具「アライメントスティック」2本セット(非売品)をプレゼントします。クラブハウス(TEL043-441-5466 担当・小内氏)までご連絡下さい。

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