Yokota's Golf Lesson Series
横田英治の『ショートゲームを極める。』VOL.1~グリーン周りで使うべきクラブとは~
スコアメイクの重要なカギを握るのがグリーン周り。OK圏内に寄せられるか、長いパーパットを残してしまうのか。そんな状況は18ホールで何度も訪れ、トータルで見ると数打の違いとなるのだ。スコアアップのためには避けて通れない、アプローチショットの確率を上げる極意を横田英治プロに教わっていく。第1回は、ショートゲームに対する基本的な考え方を聞いた。
撮影協力/船橋カントリークラブ
アプローチに適したウェッジは52度
みなさんはウェッジを何本、キャディバッグに入れているでしょうか。プロゴルファーのように3〜4本という方もいるでしょうが、「52度と58度の2本」という方が多いと思います。
それでは、みなさんはグリーン周りのアプローチでどのウェッジを使っていますか。アマチュアの場合、58度を1本だけ持ってボール位置に向かうケースをよく見かけますが、果たしてスコアメイクに繋がっているでしょうか。
今は「52度」「58度」とロフト角がそのままウェッジの名称になっていますが、かつては52度をアプローチウェッジ、58度はサンドウェッジと呼んでいました。つまり、52度がアプローチに適したウェッジなのです。
同じ距離を打つのに、58度だと写真左のポジションまでクラブを上げないといけないのに対し、それよりロフトが立った52度は写真右の大きさで飛ばすことができます。
当然、ボールとクラブとの距離が短いほうがコンタクトしやすく、ミスの度合いは少なくなります。
ボールが前に行く力も、ロフトが立っているほうが強いので、エネルギーロスが少なく、距離がバラつきにくいのです。
これらの理由から、“基本的”にはグリーン周りでは52度を選ぶようにしましょう。
まずは52度で打てるかを考えて、「もうちょっと上げなきゃいけない」「ピンがグリーンの手前」というスクランブル(緊急事態)の状況であれば58度にする。
もっと言えば、①まずパター、②パターがダメなら52度、③52度でも難しければ58度。ロフトが立ったクラブから優先的に選択していくといいでしょう。
「エッジから5歩以内は52度」と決めよう
それでは、グリーン周りで52度と58度とを使い分ける基準はどこにあるのか。
これに関しては各自の差があるので、ゴルファー個人の感覚でいいと思います。
感覚を磨く練習として、グリーン手前に、ボールを3球でも5球でもいいので、タテに並べます。
それぞれのボールに対してアドレスをしてみて、自分が「いける」思った距離までは、まずは52度で考えるといいでしょう。
ピンの位置なども関係してくるので一概には言えないのですが、「グリーンエッジから5歩以内は52度」と具体的に決めるのもいいでしょう。そのほうが、アマチュアの方にはシンプルに対応できると思います。
58度で打ったときに比べて、52度のほうがボールにかかるスピン量は少なくなりますが、実はそれもメリットです。
58度の場合、先ほども触れたようにコンタクトの確率が52度よりも落ちます。うまくヘッドが入ればキュキュッとスピンが効いて止まってくれる反面、上手くコンタクトできなければスピンがあまりかからず、転がってしまいます。
その意味では、1番ハイスピンのときと、1番ロースピンのときの幅が大きいクラブです。
一方、52度ならハイスピンとロースピンの差が小さく、安定してダラダラと転がって進んでくれるので、大きなケガになりにくい。
また、58度で大きく振るには怖さも伴いますが、52度ならそれより小さな振りでOKなので安心して打てます。
繰り返しになりますが、グリーン周りのアプローチは、基本的にはアプローチウェッジ(52度)を使う。バンカー用のサンドウェッジ(58度)の出番が来るのは、52度では対処できないスクランブルの状況と頭に入れておいてください。
横田英治(よこたえいじ)
1971年広島県生まれ。15歳でゴルフを始め、1996年プロテスト合格。これまでに多くのプロ・アマチュアゴルファーにレッスンを行っている。2022年6月1日、東関道・千葉北インターから500メートルという恵まれた立地に会員制ゴルフサロン「クラブハウス」をオープン。レクサスカード会員の皆様が入会の際には入会特典として「クラブハウス オウンネームゴルフボール1ダースをプレゼント。なお、横田プロ自身もレクサスユーザーで、RXを愛用している。
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