FRITZ HANSEN
創業150周年の「フリッツ・ハンセン」で出合う名作チェア
北欧のインテリアアイテムの多くが美しさと快適性、実用性を兼ね備えているのは、雪や氷に閉ざされ家の中で過ごす時間へのこだわりが強いからともいわれます。1872年の創業以来、多くの名作家具を生み出してきた「フリッツ・ハンセン」の中でも代表作と呼ぶべき逸品が、アルネ・ヤコブセン氏が手がけたアイコニックなチェア。今回は、「フリッツ・ハンセン」が発表した150周年のアニバーサリー・コレクションから名作チェアをご紹介します。
Text:Tomoko Shimizui
Edit:Misa Yamaji(B.EAT)
アイデアと美意識にあふれる北欧デザインの巨匠
1872年デンマークで創業し、多くの優れたデザイナーとともに北欧デザインの魅力を発信しつづけてきた「フリッツ・ハンセン」。シンプルで実用的、時代の中で色あせることなく個性を放ち続ける家具の数々の中でも世界的に広く愛されているのがアルネ・ヤコブセン氏が手がけた名作チェアです。
1902年に生まれ、デンマークのコペンハーゲンで育ったアルネ・ヤコブセン氏には、子ども時代に自身の寝室の華やかなビクトリア朝の壁紙を白く塗りつぶしたというエピソードがあります。20世紀初頭の北欧で、白い壁の寝室は先進的なものでした。王立芸術アカデミー建築学科を卒業後、デンマーク国立銀行からティースプーンに至るまで多くの作品を手がけ、世界中の建築家やデザイナーに影響を与えることになるヤコブセンならではの生活空間へのこだわりを感じさせる逸話といえるでしょう。
携わった多くのデザインプロジェクトの中で細部にまで徹底的にこだわり妥協を許さなかったというヤコブセン氏。「フリッツ・ハンセン」が150周年のアニバーサリーモデルとして発表したチェアは、どれも今なおモダンに感じられ、この先も暮らす人に寄り添い、魅力を放ちつづけるはずです。
インテリアの要となる、今、選ぶべきアイコンチェア
1958年にアルネ・ヤコブセン氏がコペンハーゲンのSASロイヤルホテルのロビーやラウンンジエリアのためにデザインした「スワンチェア」。その名のとおり、白鳥が翼を広げているようにも見える独特なデザインのチェアは、すべて曲線で構成され、身体を預けるとまるで白鳥に抱かれているかのような快適さを体感できます。座り心地はもちろん、部屋全体にモダンでありながら柔らかな落ち着きをもたらすラウンジチェアです。
「フリッツ・ハンセン」の150年の歴史の中でももっともアイコニックなデザインを称えるアニバーサリー・コレクションにラインナップされた「スワンチェア」。限定色チェスナットのグレースレザーは時間の経過とともに表面が明るい色味へと変化し、レザー本来の美しさを発揮します。
一方のモデルに用いられているウールファブリックVanir(ヴァニール)は、世界的ファッションデザイナーのラフ・シモンズ氏がデザインしたもの。縦糸と横糸にそれぞれ違う色を使用することで美しいパターンと極上の柔らかさを実現しました。
アニバーサリー・コレクションは、すべての商品一脚ごとにアニバーサリープレートが付属します。
アルネ・ヤコブセン氏の偉業を象徴するアイテムのひとつでありデンマークデザインの不朽の名作といわれる「エッグチェア」。力強く建築的な美しさとオーガニックで柔らかい曲線をあわせ持つモデルです。この椅子の製作にあたって彼は彫刻家のように、自身のガレージでワイヤーと石膏を使用した試作を繰り返し、シェルの完璧なフォルムを追及したと伝えられています。
控えめなフォルムとエッグチェアの曲線に合ったスターベースが特徴的なエッグチェア用フットスツールとセットで部屋に備えれば、空間に優雅なくつろぎの特等席が生まれます。
アニバーサリー・コレクションとしては写真の限定色チェスナットブラウンのグレースレザーに加え、「スワンチェア」と同じウールファブリックVanir(ヴァニール)のモデルも展開しています。
アルネ・ヤコブセン氏のチェアをはじめ「フリッツ・ハンセン」のプロダクトは150年にわたって熟練された職人の目と手に支えられてきました。最高品質の素材を自然本来の状態からデザイナーが思い描く理想的なかたちへ導く職人の技が、生涯にわたって楽しむことができ、次の世代へと受け継がれる名品を完成させるのです。
アルネ・ヤコブセン氏により1955年にデザインされた「セブンチェア」は、「フリッツ・ハンセン」を代表するベストセラーであると同時に、家具の歴史におけるアイコン的存在です。9層のベニヤで構成される成形合板のシェルは、スレンダーでありながら強度と柔軟性、耐久性に優れており、シートの外側に向けてベースが少し広がっているため、簡単に一列に並べたり、スタッキングしたりすることができます。
シート面と背もたれの全面にウールファブリックVanir(ヴァニール)を使用した「フリッツ・ハンセン」のアニバーサリー・コレクションの「セブンチェア」。成形合板のシェルとラグジュアリーなウールファブリックのコンビネーションは、例えば無機質になりがちなオフィスのミーティングスペースにも落ち着きと存在感をもたらします。もちろんプライベート空間でのダイニングチェアとしても、どの角度からみても美しく、身体にフィットする座り心地を味わうことが可能。
お問い合わせ先
フリッツ・ハンセン 東京(FRITZ HANSEN TOKYO)
https://www.fritzhansen.com/
03-3400-3107
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