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身につける人を雄弁に語る、最新ラグジュアリーウォッチ3選
時を告げるにとどまらず、ビジネスからプライベートまでさまざまなシーンで手元を飾る自己表現のツールでもある、時計。作り手たちはより高いスペックや複雑な機構の実現を目指して研鑽を重ねています。毎年春にジュネーブで開催され、新作時計のお披露目の場として知られる見本市「ウォッチズ&ワンダーズ 2023」で膨大な新作のうち特に注目を集めた3点から、どれをパートナーに選びますか?
Text:Tomoko Shimizui
Edit:Misa Yamaji(B.EAT)
ロレックスから大人のためのドレスウォッチ登場
1931年に発表されたオイスター パーペチュアルの初期モデルからインスピレーションを得て誕生し、新たなコレクションから発表された「パーペチュアル1908」。創立者がブランド名を考案しスイスで商標登録した1908年にちなんだ数字を冠した名前からも、ブランドの伝統と技術を受け継いだロレックスの“次なるマスターピース”となることを予感させます。外観はスリムなケース、ダイヤルにはスモールセコンド、そしてアラビア数字とバーを組み合わせたインデックスというシンプルな要素で構成され、ドームとフルーテッドが組み合わされたベゼルが程よいアクセントに。
写真のブラックダイヤルの2モデルに加え、よりオーセンティックなホワイトダイヤルのモデルも。さりげなく上質な、大人のためのドレスウォッチといえるでしょう。
「パーペチュアル 1908」には、ロレックスが完全自社開発・製造した新たな自動巻きムーブメント「キャリバー7140」が搭載されています。高いエネルギー効率と信頼性を両立させ、強い磁場にも耐えるニッケル・リン合金製のクロナジー エスケープメントやシリコン製のシロキシ・ヘアスプリング、耐衝撃性を高めるパラフレックス ショック・アブソーバなどが採用され、約66時間のパワーリザーブと優れたクロノメーター精度を提供します。
また、ブリッジには細かいポリッシュ仕上げの溝を施し進化させた、ロレックス コート・ド・ジュネーブと呼ばれる波状の装飾模様があしらわれ、トランスパレントケースバックからムーブメントを眺めるのも一興。
エレガントな表情と機能を併せ持つ、新しい時代のドレスウォッチです。
ロレックス(日本ロレックス)
https://www.rolex.com/ja
パテック フィリップの24時間表示トラベルタイムを旅の相棒に
独立系のマニュファクチュールとして世界中の時計ファンの心を掴んでいるパテック フィリップ。その代表モデルである「カラトラバ」に、第2タイムゾーンを表示するトラベルタイム機構を搭載した新作が登場しました。ビジネス に、ヴァカンスに、世界を旅するジェットセッターにとってホームタイムとローカルタイムを確認できる時計はマストハブギア。2本のセンター時針で2つの時間を表示する24時間表示を再解釈し、12時位置に正午を示す24時間表示を採用。かつ2本の時針をセンターに配した今作は、昼夜時刻の視認性が高まり、相手国の今の時間が午前なのか午後なのかを間違えることもなくなります。
ローズゴールドのケースにネイビーブルーの文字盤でラグジュアリーな存在感があり、旅先でも手元に視線を集めることでしょう。
「カラトラバ、24時間表示,トラベルタイム5224」は、新開発の自動巻きムーブメント「Cal.31-260 PS FUS 24H」を搭載。パテック フィリップが誇る超薄型キャリバーを進化させ、24時間表示機構とトラベルタイム・コンプリケーションを追加しました。
操作のしやすさや視認性の高さに定評のあるパテック フィリップのトラベルタイムですが、今回のモデルはデュアルタイムの設定がプッシュボタンでなくリューズで時刻設定できる特許取得のまったく新しいシステムを採用。1段、2段とリューズを引いて回すだけでローカルタイムとホームタイムそれぞれの調整を簡単に行うことができます。
次の旅に出る前に、指名したい同行者。パテック フィリップの「カラトラバ24時間表示トラベルタイム5224R-001」は、そんな思いを抱かせるタイムピースです。
パテック フィリップ(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)
https://www.patek.com/ja
グランドセイコー初の機械式クロノグラフムーブメント
「ウォッチズ&ワンダーズ 2023」に登場した唯一のジャパンブランド、グランドセイコー。ここで注目を集めたのがブランド初となる機械式クロノグラフモデル「エボリューション9 コレクション テンタグラフ SLGC001」です。
「エボリューション9」は腕時計としての使いやすさや美しさを追求したグランドセイコー独自の文法スタイル。本作はそのDNAを受け継ぐグランドセイコーならではの新しいスポーツウォッチとして、瞬時の判読性、直感的にわかる操作性、頼れる堅牢性を追求。力強い針と溝が刻まれた太いインデックスにより、誤読のない、優れた視認性を実現しました。針の形や長さにもこだわり、熟練の職人によって手作業で曲げられた針の先端部もまた、時刻や計測時の高い判読性につながっています。
ベゼルはセラミックス、ケースとブレスレットはブライトチタン製。グランドセイコーのメカニカルウォッチを手作業で組み立てている雫石の工房にちなみ、文字盤は、山肌を連想させる繊細なパターンと、透明感のあるブルーを組み合わせ、星々がきらめく夜の岩手山を表現しています。
「エボリューション9 コレクション テンタグラフ SLGC001」の「テンタグラフ」の名称は10振動、3日間のパワーリザーブ、自動巻きクロノグラフという3つの機能に由来しています。高精度と優れたエネルギー効率を誇るハイビートキャリバー「9SA5」をベースに、クロノグラフ作動時でも3日間(約72時間)の駆動を実現。機械式クロノグラフを自社で開発できる時計ブランドは決して多くありませんが、グランドセイコーはメカニカルクロノグラフのために新たに設けた厳しい制度基準による20日間におよぶテストを経て、世界水準の性能と洗練されたデザインを完成させました。
見て、触れて、操作して、一分一秒を楽しむ人のための機械式クロノグラフです。
グランドセイコー(セイコーウオッチお客様相談室)
https://grand-seiko.com
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