Lifestyle

(写真提供:ピクスタ)

健やかに過ごす新習慣
週末は、走る+αで楽しみが広がるマラニック

歩くには少し遠く、クルマではあっけなく通り過ぎてしまう距離を、ゆったりと走る。途中で景色に足を止めたり、気になるお店や場所を巡ったり。そんな自由なリズムで楽しむ、“マラニック”というランのスタイルが人気を集めている。無理なく続けられるゆるやかなランとして日常にも取り入れやすく、走ることで心身のリズムが整っていく感覚も魅力のひとつだ。その楽しみ方とともに、全国のマラニックイベントをご紹介する。

Text:Yusuke Kusui
Edit:Misa Yamaji(B.EAT)

“マラニック”という、走る時間の新しいかたち

ここ数年、ランニングを取り巻く空気が少しずつ変わってきている。

機能性だけでなく、デザイン性にも優れたランニングシューズが登場し、日常のスタイルに自然と取り入れる人も増えてきた。走ることがトレーニングとしてだけでなく、ライフスタイルの一部として捉えられ始めている。

そうした流れの中で、今注目されているのが“マラニック”という楽しみ方だ。

“マラニック”とは、「マラソン」と「ピクニック」を掛け合わせた造語。走ることそのものよりも、そのあいだにある時間や体験に重きを置いている。決まったルールはなく、走りつづける必要もない。気になる場所があれば立ち止まり、思いのままに過ごすことができる。

家族や友人たちと、話しながらゆっくり走るのも楽しい。(写真提供:ピクスタ)

従来のランニングといえば、距離やタイムを意識しながら走りつづけるイメージが強く、日常の中で続けていくにはハードルを感じる人も少なくない。そんなストイックさとは無縁なのが“マラニック”だ。

気持ちのよい景色を見つけたら立ち止まって休憩したり、お気に入りのお店に立ち寄ったり、まるでピクニックのように楽しみながら走る。(写真提供:ピクスタ)

朝の澄んだ空気の中をゆっくりと走り出し、ふと目に留まったベーカリーでパンを買い、公園でひと休みする。景色を楽しみ、満たされたらまた走り出す。そんな一日の流れが、無理なく続いていく。速さや距離に縛られないからこそ、自分のペースで楽しめる。“ゆるやかなラン”として気負わず、日常に自然と溶け込むように続けられるのが特徴だ。

ベーカリーでパンを買ったり、おしゃれなカフェでお茶をしたり、ただ走るだけでなく、“寄り道”を加えるのが“マラニック”のポイント。(写真提供:ピクスタ)

移動そのものがひとつの体験になるのも魅力だ。スイーツや美食巡り、“神戸八社巡り”などの御朱印集め、あるいはゴールを銭湯にしての入浴&ちょい呑み。そんなテーマを設けるとさらに楽しみ方が広がる。

今、全国ではさまざまなテーマのマラニックイベントが開催されている。カジュアルなものから、距離が長いハードなものまで、地域の風景や食、文化に触れながら進むコースが用意され、それぞれに個性のある時間が広がっている。そうしたイベントに参加してみるのもいいだろう。

讃岐うどん店を巡る「ウルトラうどんマラニック」(香川県)や途中でワインやフルーツを楽しむ「仁木フルーツ&ワインマラニック」(北海道)など、全国でさまざまなマラニックイベントが開催されている。(写真提供:ピクスタ)

走ることに寄り道というゆとりを重ねる。そんな過ごし方が、週末の時間に新しい選択肢をもたらしてくれるはずだ。

おすすめマラニックイベント1
海と食を楽しみながら進む、穏やかなマラニック
愛南マラニック ~食と海と太陽と~2026(愛媛県)

愛媛県の最南端、愛南町を舞台に開催される「愛南マラニック」。黒潮の恵みを受けた壮大な海とリアス海岸が織りなす景観の中を、ゆったりと進んでいく。

その土地の風景や食、人とのふれあいを楽しみながら進むのが特徴だ。穏やかな入り江やダイナミックな外洋の風景が次々と現れ、思わず足を止めて、景色や風を堪能したくなる。

エイドステーション(補給所)では特産のカツオや日本一の生産量を誇る河内晩柑「愛南ゴールド」を使った軽食やジュースなどが用意され、走ることに“味わう楽しみ”がプラスされるのもうれしい。“マラニック”の魅力が凝縮されたイベントだ。

愛南マラニック ~食と海と太陽と~2026

開催日時:2026年9月26日(土)7時~16時(制限時間9時間)
エントリー:2026年7月15日(水)まで
※先着550名(一般枠535名・ふるさと納税枠15名/定員になり次第締め切り)
参加費用:13,000円(おひとりさまあたり、税込み・保険料込み)
公式WEBサイト:https://ainan-maranic.com/
※参加には以下の条件があります。
・大会当日の年齢が18歳以上の方
・大会中、自分自身で体調管理ができる方
・コースを楽しみながら完踏できる自信のある方(フルマラソン完走タイム約5時間以内が目安)
・注意事項、大会規約に同意していただいた方
※注意事項・大会規約は公式WEBサイトよりご確認ください。

おすすめマラニックイベント2
夜を越えて走る、静かな没入体験
OverNight60km みちくさウルトラマラソン(神奈川県)

夕刻からスタートし、夜を越えて朝を迎える「OverNight60km みちくさウルトラマラソン」。時間の移ろいを体感しながら横浜・みなとみらいから箱根湯本までを走り抜ける、人気のマラニックイベントだ。

ヘッドライトの明かりを頼りに進む時間は、自分の呼吸やリズムに自然と意識が向いていく。無理に走りつづける必要はなく、歩きを交えながらその時々のペースで進めばいい。エイドステーションも用意されており、長い距離を支えてくれる。

やがて東の空が明るみ始める頃、長い夜を越えた実感とともに、新しい一日の気配が広がる。距離の達成だけではない、“時間を走る”感覚が印象に残るイベントだ。

OverNight60km みちくさウルトラマラソン

開催日時:
第30回:2026年6月27日(土)18時~翌6時15分(制限時間12時間)
第31回:2026年7月25日(土)18時~翌6時15分(制限時間12時間)
エントリー:
第30回:2026年5月30日(土)まで
第31回:2026年6月30日(火)まで
※各先着200名さま(定員になり次第締め切り)
参加費用:8,500円(おひとりさまあたり、税込み)
公式WEBサイト:https://michikusa-ultra.com/
※参加には以下の条件があります。
・大会中、自分自身で体調管理ができる方
・ヘッドライト、マイカップを持参できる方(受付時に確認)
・スマートフォンにてGoogle Maps が見られる方
・注意事項、大会規約に同意していただいた方
※注意事項・大会規約は公式WEBサイトよりご確認ください。

※画像は一部イメージです。