LEXUSと過ごす週末
ドライブで行きたい。絶景が待っている美術館3選
週末、愛車とともにドライブする楽しみは何ものにも代え難い。行き先に迷ったら、絶景の美術館を目指してみてはいかがだろうか。そこにしかない絶景と、自分自身の感性を刺激する美術館の展示品を眺めるひとときは、日々忙しく働くビジネスパーソンがリフレッシュするのにぴったりの小旅行となるだろう。今回はおすすめの3つの美術館をご紹介する。
Text:Aoi Tatara
Edit:Misa Yamaji(B.EAT)
2003年より連続で日本一に選ばれる名園と日本画の調和「足立美術館」
アメリカの日本庭園専門誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング(Sukiya Living Magazine: The Journal of Japanese Gardening)』の日本庭園ランキングで、2003年から連続1位に選ばれる名園がある足立美術館。島根県安来市の自然の中にたたずみ、5万坪の敷地に広がる庭園は、四季の移ろいとともに異なる表情を見せる。創設者・足立全康の美意識が息づく庭は、訪れる人の心を静かに潤してくれる。
足立全康氏は「庭園もまた一幅の絵画である」という信念のもと、91歳で亡くなるまで庭造りに心血を注いだ。その信念を体現する庭園は、主庭である枯山水庭を中心に、借景の山々と見事に調和する。自然の雄大さと人の手による繊細な造形が一体となった、足立美術館の絶景だ。
圧巻の横山大観コレクション
足立美術館は、日本画、陶芸、童画、木彫など、総数約2,000点を所蔵。中でも横山大観のコレクションは、質・量ともに最も充実しており、常時20点前後を季節ごとに公開している。
日本庭園をとおして四季の美を感じ、その感動の延長で名品に触れることで、日本画の真髄をより深く味わう。自然と芸術がひとつになる唯一無二の体験が、あなたを待っている。
足立美術館
住所:島根県安来市古川町320
電話番号:0854-28-7111
開館時間:4月~9月:9時~17時30分、10月~3月:9時~17時
休館日:新館のみ、展示替えのため休館日あり
新館休館日: 2026年3月12日(木)、6月2日(火)~5日(金)、6月22日(月)~25日(木)
入場料:大人 2,500円、大学生 2,000円、高校生 1,000円、中学生・小学生 500円(いずれも税込み、個人のお客さま)
※新館では現代日本画を中心とする展覧会を開催しています。日本庭園や本館、魯山人館で開催している展覧会は新館休館日でもご覧になれます。
アクセス:山陰自動車道・安来I.C.より約10分
駐車場:あり(400台)
人類意識の原点を探る、文化芸術施設「小田原文化財団 江之浦測候所」
2009年、現代美術作家の杉本博司氏により、芸術の保存や伝承を目的として設立された小田原文化財団。その核となる江之浦測候所は、人類とアートの起源に立ち戻る場として構想された文化芸術施設である。
杉本氏はアートの原点を「人類の意識の誕生」と捉え、冬至や夏至といった季節の節目ごとに古代人が天空を見上げたときの意識を現代に呼び覚ます。ここは、天空を測り、季節を知り、時間の循環を感じるための装置として設計された。
江之浦測候所は、美術品鑑賞のためのギャラリー棟、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門、待合棟などから構成される。
シンボリックな全長100メートルのギャラリーは、大谷石の自然剥離肌で覆われた構造壁と37枚の自立する硝子板で構成される。先端部は海に向かってせり出し、海抜100メートルの高さから相模湾を見下ろせる。夏至の日、朝日がこのギャラリーを駆け抜ける様子は圧巻だ。
相模湾に昇る冬至の陽光が70メートルの隧道を貫く
一年でもっとも日照が短い冬至は、「死と再生の節目」として古くから特別に考えられてきた。古代の人びとが冬至の光を祀った記憶を、現代に呼び覚ますために構想されたのが、「冬至光遥拝隧道」と「光学硝子舞台」だ。
冬至の朝、相模湾から昇る陽光が70メートルの隧道を貫き、対面の巨石を照らす光景は、まさに生命の再生を象徴している。
江之浦測候所
住所:神奈川県小田原市江之浦362番地1
電話番号:0465-42-9170(代表)
見学時間:事前予約・入替制
午前の部:10時~13時、午後の部:13時30分~16時30分
(各回終了時刻の45分前までにご入館ください)
休館日:火曜日・水曜日、年末年始および臨時休館日
入場料:インターネットから事前購入 3,300円
※中学生未満(乳幼児含む)のお客様のご来館はご遠慮いただきます。
アクセス:小田原厚木道路・小田原西I.C.より約15分
駐車場:あり
※駐車台数には限りがございます。駐車場利用をご希望の方は、見学ご予約時に「入館料(駐車場利用)」をお選びください。
※ 週末や連休は周辺道路が大変混雑し、ご予約の見学回に間に合わなくなる場合がございます。お時間に十分な余裕をもってお越しください。
目の前に広がる芦ノ湖と奥にそびえる富士山の絶景パノラマ「成川美術館」
成川美術館は、芦ノ湖と箱根神社の鳥居を見下ろす絶好のロケーションにたたずむ美術館。
両国国技館やザ・キタノホテル東京を手がけた建築家・今里隆氏の設計による現代和風建築で、東京建築賞を受賞している。
現代日本画に焦点を絞り、その収集と展示を通じて創作支援や研究にも力を注ぐ成川美術館は、伝統美の保続・継承にとどまらず新たな才能の発掘を使命に掲げる。
成川美術館が誇る絶景は、なんといっても目の前に広がる芦ノ湖と富士山を望む大パノラマ。展望ラウンジと隣接するティーラウンジ「季節風」には全長50メートルにわたる一面のガラス窓が広がり、箱根随一の眺望をワイドビューで楽しめる。
芦ノ湖のほとりにたたずむ箱根神社の赤い鳥居が、初夏の新緑や冬の雪景色に浮かぶアクセントとなり、窓によって切り取られた四季折々の風景はまるで一枚の絵葉書のよう。
過去の名品を語り継ぎ、未来の日本美を育む。現代の作家と「ともに」歩む美術館
4,000点を超える所蔵作品は、戦後から現代に至る日本画の精華を網羅する。山本丘人や平山郁夫、堀文子、岡信孝らの名品をはじめ、気鋭の若手作家の作品も積極的に収集。
山本丘人が牽引した「創造美術」の精神を受け継ぎ、ときに未来の名品を先取りしながら日本画の未来を切り開く。21世紀の日本美を担う、熱き日本画家たちの作品に出合う旅に出よう。
成川美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根570番
電話番号:0460-83-6828
開館時間:9時~17時(無休)
入館料:一般 1,500円、大学生・高校生 1,000円、中学生・小学生 500円(いずれも税込み、個人)
アクセス:箱根新道・芦ノ湖大観I.C.から約10分
駐車場:あり(70台)
