LEXUS LUXURY HOTEL COLLECTION
93年の歴史と今の洗練を味わえるオールスイート仕様のミュージアムホテル「ホテル雅叙園東京」
絢爛豪華な螺鈿の壁画に、極彩色の彩色木彫板。昭和のアートピースに囲まれたホテルが都内にある。93年の歴史を遡ることができる「ホテル雅叙園東京」がそれだ。ホテルが建つのは目黒川沿い。この場所もまた、水とともにあったありし日の東京の面影を感じる特別な場所だ。宿泊すれば、100年近い時の流れとともに変化してきた贅を感じることができる。
Photo:Hiroaki Ishii
Text:Misa Yamaji(B.EAT)
ありし日の美しい東京を感じるアートホテル
水の都、東京。
そう呼ばれるように、かつて東京には多くの河川や水路があり、そこを船が行き交っていた。江戸時代から昭和の中頃までは水とともにくらす美しい景色があったのだ。
川は人の流れや物流を作ったと同時に、長い時間をかけてさまざまな地形も作った。台地を削り、深い谷から坂と平地が階段状につらなる崖は、河岸段丘と呼ばれ、今でも各地で見ることができる。
桜の名所として知られる目黒川沿いにも河岸段丘の特徴的な場所が残る。目黒駅から急な坂を下り切った場所にある「ホテル雅叙園東京」は、目黒川が作った河岸段丘に建つホテルだ。
このホテルのルーツは、1928年まで遡る。前身は、不動産事業などで成功した細川力蔵という人物が東京・芝浦の自宅を改装して作った純日本料亭「芝浦雅叙園」。本格的な北京料理なども出す高級料亭だった。しかし上流階級の人たちだけでなく、多くの人が楽しめる場所を作りたいと当時の郊外であった目黒の18,000㎡もの土地を購入し、1931年に新しい料亭として移転開業した。
その2年前の1929年は世界大恐慌が起こった年。そんな時代背景もあったからか、細川が目指したのは特別な人をもてなす館ではなく、誰もが気軽に訪れ本物の料理と芸術に触れられる場所だった。老若男女誰もが楽しめるよう、当時の著名な芸術家を呼び、息を呑むような螺鈿細工や天井画、彩色木彫板などを館内に作らせた。
当時、宴会場だけで300室あったというからその華やかさは目を見張るほどだっただろう。1938年には結婚式を準備から披露宴まで一貫して行えるシステムを考案。これが日本初の総合結婚式場といわれている。その後形を変えながらも営みつづけ、2017年に大改装。現在の全60室のホテルに生まれ変わったのだ。
「ホテル雅叙園東京」の魅力は、なんといっても昭和初期の料亭時代から残っているアートが今も変わらずホテルを彩っていることだ。その数は2,500点ほどだという。
正面入り口を入って目に飛び込むのは、「彩色木彫板」と呼ばれる、木を削り出した壁画。江戸時代の浮世絵をモチーフにし、当時の人びとの様子が生き生きと描かれている。人物の着物の柄などを見ているだけでも面白い。
イベントや結婚式などで使われる「和室宴会場玄関」も必見だ。入り口両側の壁にはダイナミックな螺鈿細工の板絵が嵌め込まれ、天井には極彩色で大名行列の木彫板が嵌め込まれている。
これだけでもインパクトがあるが、ご紹介したアートはほんの一部にすぎない。エレベーターからトイレに至るまで色彩にあふれたアートをそこかしこで見ることができる。まさに昭和初期の美術を知る稀有な「ミュージアムホテル」ということができよう。
こうした作品をしっかり堪能するならば、宿泊者向けの「雅叙園アートツアー」に参加するのがおすすめだ。解説付きで普段は入れない場所までじっくりと見学することができる。
アートのほかに、このホテルでありし日の自然があふれていた目黒の雰囲気を感じることができる場所が庭園だ。
ガラス天井のある広い空間は、都心とは思えない緑豊かな庭園を借景にしている。この庭が森のように見えるのは最初に述べた「河岸段丘」の地形によるものが大きい。ホテルの庭園の先は急斜面の崖になっており、そこには多種多様な木々が茂ることで高さと奥行きが生まれてまるで森のようなのだ。さらに斜面を生かして人工的に滝が造られ、庭に出ればマイナスイオンいっぱいの空気に癒される。
全室80㎡以上のスイートルームで、現代の洗練を味わう
昭和初期の東京にタイムスリップしたかのような動的な1階とは対照的に、静かでモダンな空気が漂うのが、ゲストルームのある上階だ。
客室はすべて、80㎡以上の広さを誇り、スチームサウナとジェットバスが付いたスイート仕様。インテリアは茶室に通じる「和敬清心」をテーマに、色を抑えた落ち着いたトーンで整えられている。
ユニークなのは、畳敷きの和室が10室あること。窓から入る柔らかな光が畳敷きのベッドルームを包み日本の精神性に通じる静けさに満ちている。ホテルでありながら、旅館でくつろぐような滞在が叶う。
洋室はい草をイメージしたカーペットに柿渋の壁紙と、ディティールに日本らしさが散りばめられている。「アンバサダースイート」はリビング、ダイニングスペースいずれも心地よい広さで使い勝手がよい。
「LEXUS LUXURY HOTEL COLLECTION」で申し込めば、どの部屋タイプでもエグゼクティブラウンジを利用できるのが嬉しい。ラウンジではティータイム、アフタヌーンティー、イブニングカクテル、バータイムでドリンクやスナックが提供される。窓からは目黒川を見下ろせるので、桜のシーズンは花見気分でくつろげる。
長期滞在でも飽きないレストランのラインアップ
ホテルの食体験も充実している。料亭時代のもてなしの心を継承する日本料理や、中国料理、イタリア料理など7つのレストランとショップがあるので連泊でも飽きない。ちょっと特別なディナーを楽しみたいなら別棟にあるRISTORANTE “CANOVIANO”(リストランテ カノビアーノ)の予約がおすすめだ。
RISTORANTE “CANOVIANO”は、代官山で長年営業していた人気のイタリアン。2017年のホテルがリブランドした年に、ホテルのダイニングとして移転してきた。
レストランがあるのは、メイン棟から離れた場所に立つ白亜の建物。中に入れば、フィレンツェのリストランテをイメージしたというエレガントな内装が広がる。夏は光が照らされる水盤前のテラス席もロマンチックだ。
料理人人生41年を迎えるというシェフの植竹隆政氏は、野菜を中心に据えた“自然派イタリアン”を生み出した人物だ。「北海道産縞海老とカラスミの冷製カペッリーニ」は農家から直送してもらうフルーツトマトを5日間追熟させ、甘みを凝縮した上でソースにした、25年以上作りつづけているスペシャリテ。
その日の気分で、コースでしっかり食べるか、アラカルトで軽く済ませるか選べることができるのも使い勝手がよい。
朝食も魅力的なラインアップ。
作り置きではなく、出来立てを提供してくれる料理が豊富に揃う。中でも、前日から卵液をたっぷりしみこませ、目の前で焼き上げてくれるフレンチトーストは人気の一品だ。
希少なアートが残る歴史ある建物に、オールスイートの客室、そして多様な美食体験。「ホテル雅叙園東京」は、世界の小規模かつラグジュアリーなホテルで構成される「スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド」の加盟店でもあり、その価値は欧米市場でも認められている。
昭和初期から令和まで。93年という時の流れを感じながら、時代の変遷とともに変わっていく贅沢を味わえば、往時の日本をもっと知りたくなるだろう。
ホテル雅叙園東京
住所:東京都目黒区下目黒1-8-1
アクセス:首都高速2号線目黒ランプを降りすぐ右折車線へ。上大崎交差点を右折し、目黒駅を過ぎて、二つ目の信号の先を左折してください。
駐車場:あり
※料金や収容台数、対応するお車のサイズについては施設へご確認ください。
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