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ロレックスの銘品の魅力をジャーナリストが解き明かす
「ロレックス オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ」。世界で活躍する人の“理想的パートナー”

世界を旅する人、そして世界を舞台にビジネスをする人に欠かせないのが、同じ文字盤上で複数のタイムゾーンの時刻を確認することができるGMTウォッチ。名門のロングセラーである「ロレックス オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ」の魅力の秘密に、クルマと時計、それぞれに精通する人気ジャーナリスト数藤 健氏が迫る。

Text:Ken Sudo
Edit:Shigekazu Ohno(lefthands)

世界を股にかけて活躍する人の、垂涎の一本

結論から言ってしまえば、「ロレックス オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ(以降、GMTマスター Ⅱと略す)」はグローバルトラベラーや複数のタイムゾーンでビジネスをする人にとって、理想的なタイムキーパーである。

筆者は編集者・記者として、年に複数回海外を訪れる生活を40年近く続けてきた(コロナ禍の期間を除く)。旅のパートナー=連れ出す腕時計はアナログ、デジタル双方でいろいろ試したけれど「使い勝手、視認性はGMT針=24時間針を持つモデルがベスト」というのが持論だ。

独立したGMT針を持つ腕時計は、リューズ操作により簡便に第2時間帯の時刻に合わせられ、2つの国・地域の時刻や時差がひとつのインターフェイス(ダイアルとベゼル)で素早く読み取れる。ボタンやガラス面を押す、文字盤を反転させる、デジタル表示を見て足し引き暗算を行うといった面倒がない。

実際、時間のない乗り継ぎや急な国際電話対応、自動車運転中の瞬時の時間確認の際に視認性のよさを実感してきた。旅行期間中のサマータイムへの切り替え、タイムゾーンをまたぐヨーロッパ鉄道旅行やアメリカ大陸ドライブの際にも、とても重宝した。

さまざまなウォッチブランドがGMTウォッチをラインアップする中で、一覧性、操作性、堅牢性、防水性に優れるロレックスのGMTマスター Ⅱは、時代を超えてその代名詞的存在となっている。

1955年に発表された初のGMTマスター。24時間表示と、独立した時針を備える。

そもそも“GMT=Greenwich Mean Time”とは、グリニッジ標準時、つまりロンドンのグリニッジにある王立天文台での平均太陽時のこと。由緒あるこの天文台には、経度と世界タイムゾーンの基点である本初子午線が通る。

世界を縦横無尽に飛び回るプロフェッショナル向けのナビゲーションツールとして設計され、1955年に発売されたGMTマスターは、20世紀後半に大陸間旅行の急速な拡大の目撃者となった。

当時もっともメジャーな航空会社のひとつであったパンアメリカン・ワールド航空(パンナム)が公式時計に採用。1959年、ニューヨークからモスクワへの初のノンストップ・パンアメリカンジェットクリッパー便の機長は、GMTマスターを腕に着け、航行中、航法補助機器として使用していたという。

“真のツールウォッチ”として、GMTマスターは性能向上のために進化を続け、旅行者に選ばれる時計となった。1982年、ロレックスは時針のみを1時間刻みで操作できるムーブメントを発表。この進化を明確に示すため、最適化された新ムーブメントを搭載したモデルはGMTマスター Ⅱと名付けられた。

1982年に発表された初のGMTマスター Ⅱ。
GMTマスター Ⅱ。写真はケース左側にリューズ、ダイアル9時位置に日付表示を配し、初のセラミック製ダイアルを備えた2025年の新作。自動巻き。ホワイトゴールド、ケース直径40mm、100m防水、パワーリザーブ約70時間。7,742,900円(税込み)。

従来の時針・分針・秒針に加えて、24時間でダイアルを1周する矢印型の先端を持つ針=24時間針と、両方向回転式で24時間目盛り入りのベゼルをGMTマスター Ⅱは備えている。ベゼルがニュートラル位置、すなわち三角形が12時の位置にあるとき、24時間針は基準時刻(ホームタイム。24時間針で表示するのが通例)を示し、ベゼルの目盛りで読み取ることができる。

外国にいる、もしくは出発する際はリューズ操作により時針を“ジャンプ”させることで、旅行者は現地時刻(ローカルタイム)を簡単に設定できる 。この調整は分針や秒針とは独立して時計を止めずに行うことができ、24時間針にも影響しない。現地時刻と基準時刻の両方を同時に読み取れる態勢を、迅速に取ることができるのだ。また、この記事では説明を省くが、ベゼルを回転させることで新たなタイムゾーンの時刻を表示することも可能だ。

また、GMTマスター Ⅱの両方向回転式ベゼルは、24時間目盛り入りの2色のモノブロックセラクロムベゼルインサートを装備している。非常に硬く傷がつきにくいセラミック製で、紫外線の影響を受けにくく腐食することもない。下半分は昼間、上半分は夜間を象徴するさまざまな色の組み合わせを展開。成形された凹みと数字部分は、PVD(物理蒸着)によりゴールドまたはプラチナでコーティングされている。

明確かつ美しい色分けを可能にしたセラミックベゼルの製法は、特許を取得している。

2013年に、ブルーとブラックの一体型セラミック製ベゼルインサート(下半分が青、上半分側が黒)を初導入。以降、レッドとブルー、ブラウンとブラック、グリーンとブラック、グレーとブラックのセラクロムベゼルインサートが登場している(組み合わせるオイスターケースの素材はさまざま)。これら特許取得済みの2色のセラクロムベゼルインサートは、ハイテクセラミックの卓越した耐久性と初代GMTマスターの象徴的な美学・外観の融合といえる。

GMTマスター Ⅱの新作。新機軸であるセラミック製のセラクロムダイアルとベゼルの完璧な色調の調和に注目。

2025年、ロレックスは初のセラミックダイアルを発表。現在、GMTマスター Ⅱのホワイトゴールド・ケース、左側にリューズ、9時位置に日付表示を備えるモデルのみがセラミックダイアルを装備している。グリーンのセラクロム製パーツは、天然石ダイアルと同様に素材のディスクを真鍮プレートに取り付けてつくられ、時計フェイスを縁取るグリーンとブラックの2色セラクロムベゼルインサートの下半分とまったく同じ色合いになっている。この完璧な色調の調和は、GMTマスター Ⅱの新たな地平を拓いたといえるだろう。

自社開発製造の自動巻きキャリバー3285。ロレックス独自の高精度クロノメーター。

すべてのロレックス・ウォッチと同様、GMTマスター Ⅱは2015年に同社が再定義した高精度クロノメーターである。スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)によって認定を受けたすべてのムーブメントは、その公式認定よりも厳格な高精度クロノメーターの基準を確実に満たすために、ケースに収められたあとにロレックスによる2度目の検査が行われる。

ロレックスの高精度クロノメーターの精度は、1日あたり−2~+2秒以内に調整されている。完成品の時計に対してロレックスが許容する偏差は、COSCがムーブメント単独の公式認定で許容する数値より厳しい基準になっているのだ。

GMTマスター Ⅱは、ロレックスが完全自社開発・製造した機械式自動巻ムーブメントのキャリバー3285を搭載している。技術の粋を集めたこのムーブメントは多数の特許を取得しており、前述の精度や利便性、信頼性において際立った性能を発揮する。耐磁性と耐衝撃性に優れ、パワーリザーブは約70時間におよぶ。ムーブメントには美しい仕上げと装飾が施されており、2023年以降は回転錘とブリッジにそれぞれ“Chronometer Perpetual”と“Superlative Adjusted”の文字が刻印されている。

高い実用性・信頼性と機能美が融合したGMTマスター Ⅱ。

GMTマスター Ⅱは、そのアイコニックな外観を継承しつつも、これからもさらなる進化を遂げ、世界を舞台に活躍するコスモポリタンにとって最良のパートナーでありつづけることだろう。

問い合わせ
日本ロレックス

電話番号:0120-929-570

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