Lifestyle

ドライブシーンに合わせて香りをまとう
フレグランスで、LEXUSに乗る時間をより豊穣なものに

ドライブとは、単なる移動時間ではない。例えば職場へと走らせるオンの日、自然の中で解放感を味わいにでかける休日、あるいは思考を深めるために一人で過ごすひととき。時間の質はクルマのスペック以上に、ハンドルを握る人の精神状態によっても左右されるという。そこで、運転前に自らのマインドセットを調整するために「香り」を取り入れてみないか。その効用とともに、スタイルのあるドライブを演出してくれるフレグランスセレクションを紹介する。

Text:Mari Maeda(lefthands)
Edit:Shigekazu Ohno(lefthands)

わずか0.2秒で情動に作用する「香り」

運転前にシートポジションを合わせ、ミラーを調整し、ステアリングを握る。こうした一連の動作は、からだと意識を「運転する状態」へと切り替えるための、ひとつの儀式のようなものだ。そうしたプロセスに、もうひとつ加えたいものがある。香りだ。

LEXUS ES300h 特別仕様車“Graceful Escort”の内装。

私たちが日常生活において受け取る情報の多くは、視覚や聴覚に依拠している。これらは脳の知性を司る領域を経て処理されるが、嗅覚だけは少し異なる。五感の中で唯一、感情や本能、自律神経を司る大脳辺縁系へ、瞬時に直接信号が届くといわれているからだ。

香りの分子が鼻腔内の受容体に触れた瞬間、その情報は思考を介すことなく、わずか0.2秒で情動の領域へと伝わる。理屈よりも先に、気分が切り替わったと感じることがあるのはそのためだ。香りは私たちの心身の状態に、思いのほか深く作用しているのだ。

大脳辺縁系は情動に関与していることから「情動脳」とも呼ばれる。嗅覚は人間の五感の中で、脳に直接伝わる唯一のものとされている。

私たちドライバーは、そんな香りの効用を大きく2つに分けて考慮し、役立てることができるだろう。ひとつは、覚醒と集中への働きかけである。例えば、レモンやベルガモットなどの柑橘系に含まれる成分は、注意力を高め、思考をクリアに保つ方向に作用するといわれている。仕事に向かうときや、長時間の運転に臨むときなど、意識をすっと前向きに切り替えたいシーンに適している。

ベルガモットの葉と果実。

もうひとつは、緊張をほどき、感覚をリセットするためのアプローチだ。ヒノキやサイプレスといったウッディ系、あるいはハーブ系の香りは、心拍や呼吸のリズムを穏やかにし、高まっていた緊張を鎮めてくれる。例えば渋滞や長距離走行で疲れが溜まってきた際などで、感覚をニュートラルな状態へと戻す手助けとなるだろう。

爽やかなウッディ系の香りの代表として知られるサイプレスの葉。

ドライブ前にフレグランスをひと吹きするという行為は、意識と感覚を目覚めさせ、集中とリラックスのバランスを整えるための、ささやかな準備となる。同時に香りは、その人のたたずまいや、ドライブ全体の印象にも影響をおよぼす。目には見えないが、確かに存在する香りが、その人なりの“スタイルのあるドライブ”を静かに完成させてくれるのだ。

香りを選ぶということ

香りには、脳や自律神経に働きかけるという効用がある一方で、その感じ方は人それぞれで異なる。同じ香りでも心地よく感じる人もいれば、そうでない人がいるのも、ごく自然なことだ。大切なのは香りの効用を理解したうえで、自身の感覚に正直に選ぶこと。仕事に向かう朝、自然へと向けて走らせる休日、思考を深めたい一人の時間。それぞれのシーンで、自分にとってもっとも心地よいと感じられる香りを選ぶことで、ドライブがより快適で、意味のある時間となる。

これから紹介するフレグランスは、「こんなシーンには、こんな香りが心地よく寄り添ってくれるはず」というひとつの提案にすぎない。あくまでヒントとして、香り選びの楽しさを広げるきっかけにしてほしい。

シーン別フレグランス5選

ON|ビジネスシーンにふさわしい品格と清潔感
Acqua di Parma(アクア ディ パルマ)の〈コロニア〉&〈コロニア エッセンツァ〉

イタリアンエレガンスが際立つ老舗ブランドAcqua di Parmaを代表する〈コロニア〉。レモンやベルガモットの澄んだトップノートが、清潔感と信頼感をさり気なく印象づける。明るさと落ち着き、爽やかさと品格のバランスに優れ、誰かと空間を共有する車内でも心地よく使える香りだ。柑橘の香りが覚醒度を高め、思考をクリアに保つ点でも、仕事に向かう前のひと吹きに向いている。

さらにオリジナルの〈コロニア〉をよりシャープに、端正に再構築した〈コロニア エッセンツァ〉も選択肢に加えたい。ネロリとウッディなベチバーを強調した香りは、クラシカルでありながらモダンな表情をもち、洗練された清潔感が印象的だ。移動の時間も仕事の一部として大切にしたい日や、装いとともにたたずまいを引き締めたい場面にもふさわしい。

レモンやベルガモットの澄んだ香りが集中力を高め、信頼感を演出する。
〈アクア ディ パルマ コロニア〉オーデコロン 50mL/19,580円、100mL/27,720円、180mL/36,080円(税込み)
洗練された清潔感のある香りが、クラシカルでエグゼクティブな人物をイメージさせる。
〈アクア ディ パルマ コロニア エッセンツァ〉オーデコロン 50mL/19,580円、100mL/27,720円、180mL/36,080円(税込み)

Acqua di Parma(アクア ディ パルマ)

カルロ・マニャーニ男爵が1916年にパルマで創業した老舗フレグランスブランド。イタリアンエレガンスを体現する、ダイナミックでモダン、かつオリジナリティ溢れる香りづくりで知られる。
URL:https://acquadiparma.jp/

OFF|アウトドアドライブに調和する解放感
1. KITOWAの〈ヒノキ〉

日本発のフレグランスブランドKITOWAが展開する〈ヒノキ〉。檜(ヒノキ)特有の清涼感と透明感は、休日のドライブに心地よい余白をもたらし、心身を自然と整えてくれる。日本人にとって馴染み深い香りは、無意識のうちに安心感をもたらし、同乗する家族や友人の心身をも穏やかに包み込んでくれることだろう。長距離ドライブにも適していて、車窓を流れる森や山の景色と共鳴しながらリラクゼーション効果を与え、さらに集中力も向上させてくれる。

清らかな檜の香りが、森林浴をするように呼吸を整えてくれる。オフの日の長距離ドライブにもふさわしい。
〈オー・エクロジオン ヒノキ〉50mL(アルコールフリー香水)22,000円 (税込み)

KITOWA(キトワ)

日本の香木文化に着目し、天然素材の魅力を現代的に表現する日本発のフレグランスブランド。日本らしい、静けさと透明感を大切にした香りづくりに注目が集まる。
URL:https://www.kitowa.co.jp

2. MOLTON BROWN(モルトンブラウン)の〈サイプレス&シーフェンネル〉

イギリス・ロンドン発MOLTON BROWN(モルトンブラウン)からは、海へのドライブ用に〈サイプレス&シーフェンネル〉をおすすめしたい。潮風の清涼感と、海岸線に茂る草木の青さを思わせるマリンウッディ。べルガモットのみずみずしさに、サイプレスとシーフェンネルが重なり、海辺の風景をすっきりと描き出す。主張し過ぎない軽やかさが魅力で、海へと向かう気持ちを伸びやかに解き放つ。家族や友人と過ごす休日のドライブにも、さりげないリフレッシュ感をもたらしてくれる。

潮風の清涼感と草木の青さを思わせるマリンウッディの香り。
〈サイプレス&シーフェンネル〉オードパルファン 100mL/27,500円(税込み)

MOLTON BROWN(モルトンブラウン)

1971年にロンドンで創業したフレグランスブランド。イギリスらしい自然観と洗練を融合させたジェンダーレスで都会的な香りを展開する。
URL:https://www.moltonbrown.co.jp

ON/OFF|内省・リセットのためのソロドライブに
Aesop(イソップ)の〈ヒュイル〉

感覚に静かに働きかけ、心身のバランスを整えるアプローチを得意とするAesopの〈ヒュイル〉。伽藍や深い森の静けさを思わせる、スモーキーなウッディノートが印象的だ。樹脂の温かみと霧のような透明感が同居し、香りの変化は緩やか。時間とともにウッドの深みが増し、雑音を遠ざけながら思考を整えていく。情報から距離を置きたいソロドライブにふさわしい、まさに“瞑想の香り”。走りながら、自分の意識に呼吸が戻ってくる感覚がもたらされる。

伽藍や深い森を思わせるスモーキーなウッディノートが、煩雑になった思考を静かに整えてくれる。
〈ヒュイル〉オードパルファム 50mL/19,030円、100mL/29,150円(税込み)

Aesop(イソップ)

オーストラリア発のライフスタイルブランド。植物由来成分へのこだわりと、心身に穏やかに作用する香りづくりで世界的な支持を集める。
URL:https://www.aesop.co.jp/

※画像は一部イメージです。

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