Lifestyle

momiji
松山ケンイチさん・小雪さん夫妻がスタートした資源をアップサイクルするライフスタイルブランド

地球環境の持続可能性をあらわすサステナブルという言葉が使われるようになって久しい今、日々身に着けるファッションアイテムにも、新しい価値観が求められるようになってきた。「momiji」は、田舎と都会の二拠点で暮らす俳優の松山ケンイチさん、小雪さん夫妻が里山での生活をきっかけに、廃棄される獣皮の利活用を目指してスタートさせたブランド。皮を無駄なく利活用するというコンセプトから生まれたアップサイクルレザーのアイテムを、サステナブルな暮らしの第一歩に。

Text:Tomoko Shimizui
Edit:Misa Yamaji(B.EAT)

野生動物の命を無駄にせず使い切るという発想

俳優として活躍する松山ケンイチさんは里山に拠点を構え、畑の作物に被害を与える猪・鹿・熊などの害獣駆除に従事するなかで、獣肉は食肉として活用されていても副産物ともいえる獣皮は廃棄されほとんど活用されていない現状を目の当たりにしたという。捨てられていく「資源」をアップサイクルすることはできないか? 2022年春、妻の小雪さんとともに立ち上げたプロジェクトから生まれたのが、「momiji」だ。

これまでは活用されることなく捨てられていた野生動物の皮は一枚ずつ個性があり、時には多少の傷があることも。傷ひとつない完璧な美しさを求めるより、革の傷の背景にあるストーリーに品質を見出すのも、「momiji」が提案する新しい時代のレザーアイテムの楽しみ方だ。

捕獲された野生動物の獣皮は環境に優しい鞣しを行うタンナーを通して皮革となり、バッグやウェアにアップサイクルされる。

松山ケンイチさん自身が使用するガーメントケースからインスピレーションを得て制作されたトートバッグ。鹿革をメインで使用しつつ、マチ部分とハンドルに牛革を配すことで同色異素材のコントラストを楽しめる。マグネット式で開閉し、内側にはオープンポケットとファスナー式ポケットがひとつずつ。ライニングにはアーティストとコラボレーションしたアートがプリントされている。

左:トートバッグ 高さ45×横45×マチ6cm ¥176,000(税込み)、右:ライニングのプリントはアーティストの笛田亜希さんとmomijiとのコラボレーションによるもの。

小雪さんからのアイデアでレザーの色味やコンビネーション、金具の位置など細部にまでこだわって誕生した巾着型のショルダーバッグ。ショルダーストラップは着脱式で、外すとポーチしても使用可能。ライトブルー、ピンク、ミディアムグレー、それぞれのバッグの内側にあしらわれたアーティストとコラボレーションしたアートからも、自然への想いが感じられる。

左:ショルダーバッグ 高さ22×直径15cm ¥88,000(税込み)
右:ライニングのアーティストは、上から東美名子さん、佐々木卓也さん、eri / silent letterさん

心地よく風合い豊かなレザーを纏う

ブランド名の「momiji」は、鹿の別称でもある。野生の鹿の皮から仕立てられたジャケットは、身に着けつづけるうちに風合いが変化し、しなやかに身に着ける人に寄り添うよう。地球環境との共存を感じ、着つづけるほどに愛着が深まる一生もの。

レザージャケット ¥440,000~(税込み・オーダーメード参考価格)

渋沢栄一が創業した日本初の帽子ブランド「Tokio hat(トーキョーハット)」とのコラボレーションによるスウェード調に仕上げた鹿革のテクスチャーを最大限に活かしたキャップは、クラウン部分の深さにこだわり、かぶった際に頭全体が包み込まれるように計算が施されている。

キャップ ¥41,800(税込み)

日常のなかで楽しむファッションアイテムに、サステナブルで物語性のあるレザー製品を取り入れる。「momiji」は、そんな意思ある新しいラグジュアリーの形を提案してくれる。

【問い合わせ先】
和光

電話番号:03-3562-2111‎
URL:https://www.wako.co.jp

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