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東京の注目レストラン
世界のTOPシェフが監修。絶景とともにいただく軽やかなフレンチ「エステール」@パレスホテル東京

Forbes 5 スターに輝き、日本ブランドのホテルとして世界から評価されているパレスホテル。ファインダイニングは、フランス料理の巨匠・アラン・デュカス率いる「デュカス・パリ」をパートナーに迎えたフランス料理「エステール」です。伝統的なフランス料理の技を使いつつ、日本の食材を活かし、新鮮な野菜を中心にした軽やかな味わいは、今のフランス料理の潮流を感じることができます。

Photo:Hiroaki Ishii
Text:Misa Yamaji(B.EAT)

人にも地球にも優しい美味なるフレンチ

開業10周年を迎えた「パレスホテル東京」。東京のど真ん中にありながら、皇居外苑の緑と水を望む静かで落ち着いた雰囲気と、きめ細やかな一流のサービスで、国内のみならず世界中のトラベラーからも評価の高いホテルです。

そのホテルのファインダイニングが「エステール」という名前のフランス料理店に生まれ変わったのは今から3年前の2019年11月のことでした。

「エステール」のダイニングからは、皇居外苑の緑を望む絶景が広がる。

リニューアル時にはアラン・デュカス氏が設立した「デュカス・パリ」をパートナーに迎え、デュカス氏の右腕として働いていた若きシェフ、マルタン・ピタルク・パロマー氏がシェフに就任。新型コロナウイルスでの営業自粛などの困難を乗り越えながらも、オープン翌年の2021年度版では、早くもミシュランガイド一ツ星レストランとして紹介されました。

こちらでいただけるのは、野菜を中心とする日本の食材を巧みに使った軽やかな料理。5年以上も前から、アラン・デュカスが提唱している「ナチュラリテ」の考え方をベースに、今やフランス料理の新潮流ともなったヘルシーかつ地球に優しい料理がいただけます。

シェフのマルタン・ピタルク・パロマー氏

「ナチュラリテ」とは地元で採れる野菜、穀物を中心とした食材を使い、脂質と砂糖、塩味を抑えて、動物性たんぱく質を控えるという考え方。師匠のこの考え方に、マルタン氏は、フードロスを極力減らす取り組みも積極的に加え、日本でしか表現できないフランス料理を作っていきます。

コースのなかの一皿、「日本海産牡丹海老  なめらかなジュレとゴールドキャヴィア」。

例えば、牡丹海老。「このねっとりとしたテクスチャーが日本の牡丹海老がもつ特徴ですね」と話すとおり、その個性を最大限活かした料理で登場します。

まず、調理法は食感をそこなわないように、メインの牡丹海老はさっとゆでただけ。一方ソースは、牡丹海老の頭をローストし、ほんの少量の生クリームを加えて裏漉しし、フランス料理の伝統的な技法でうまみを凝縮しています。さらに、海老を丸ごと無駄にしないよう、抱いていた卵は乾燥してパウダー状にし、揚げた桜海老とともに味のアクセントとして加えているのです。

仕上げにはキャヴィアをたっぷりと乗せて、さらにレモンのコンフィとオリーブオイルで香り高く。軽やか、といえども、ホテルダイニングらしい華やかさはどのお皿にも感じることができます。

お客さまの目の前でカットしてくれる、ブレッドワゴンサービス。

もちろん、サービスの面でも、ホテルらしい華やかさを感じることができます。例えばブレッドワゴン。パリの「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」と同じスタイルで登場します。

提供されるのはセレアル、蕎麦粉、米粉を使ったパンと、黒胡麻、ライ麦、小麦をつかった香ばしいパンの2種。ゲストは好きなだけカットしてもらい、北海道のチーズ工房アドナイのミルキーで優しいバターをたっぷりと付けて食べることができます。

脂肪分を使わないリーンなパンに、フレッシュな国産バターがよく合い、一口食べたら止まらなくなる美味しさです。

スペシャリテの「和牛 茄子と紫蘇」
マルタン氏のスペシャリテ「和牛 茄子と紫蘇」もまた、「エステール」らしい味わいのひと皿です。

和牛は、チャコールグリルで香ばしく焼き上げ、付け合わせは、クラシックなフレンチの家庭料理「キャヴィア ド オーベルジーヌ」から着想。なすはプランチャで香ばしく焼き、皮を剥いでパウダーに、身はペースト状にしたものと、グリルしたものを組み合わせて、ピクルスにした玉ねぎ、紫蘇で香りとコクをプラスしています。

別添えのソースは豆乳とマスタードを使った酸味が少し効いたもの。和牛の上に乗せたマレーシアの黒胡椒がエキゾチックな表情を生み出します。

「僕は肉に王道のワインや肉のソースばかりを使うのは前時代的だと感じます。僕は今の時代に進化した料理として、肉料理のソースにはあえて野菜などを使ってライトにモダンに表現したい。発酵や火の香りなどを駆使しながら、いかに味も色彩もエレガントに、豊かに表現できないかを考えています」とマルタン氏。

2020年よりミシュランガイドが、未来につづくサステナブルな取り組みをしているレストランにグリーンスターを付けるようになったように、ローカルな食材をリスペクトし、人の健康を考え、より軽やかに料理をしていくというのは、今の時代のメインストリームとなりつつあります。

ぜひ、ラグジュアリーなホテルのファインダイニングで、フランス料理の新潮流に触れてみてはいかがでしょうか。

エステール

住所:東京都千代田区丸の内1-1-1(パレスホテル東京内)
電話番号: 03-3211-5317
コース料金:11,500円~(税サ込み)
https://www.palacehoteltokyo.com/restaurant/esterre/
※ドレスコードあり。詳細はHP参照のこと

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