LEXUS LBX “Bespoke Build” 2WD
「LEXUS LBX “Bespoke Build”」なら「会話」が弾む。プレミアムコンパクトSUVから広がる世界と楽しさ

高級ブランドならではの、特別感あふれるサービス

愛車のコクピットに座った瞬間、思い切りホッとして脱力する・・・そんな経験はおそらく、誰にでもあると思う。

適度な囲まれ感とともに外部と隔絶された「クルマの中」は、もしかすると自宅の「マイルーム」よりもくつろげる空間かもしれない。そこには確かな「自分だけの時間」が確立されている。クルマの中というのは、とても貴重なプライベート空間なのだ。

だからこそ、そんな自分だけの世界を思い切り心地よく「自分色」に彩ってみませんか？というLEXUSならではの素敵な提案が、今回ご紹介する「“Bespoke Build”（ビスポーク ビルド）」だ。

LEXUSブランドとしてはもっともコンパクトなプレミアムSUV「LBX」に、レギュラーグレード（LEXUSは「パッケージ」と呼ぶ）のひとつとして用意されている。

「Bespoke（注文仕立て、といったニュアンスか）」という言葉には、英国発の高級紳士服ブランドで提供される“大切な顧客に提供される特別なサービス”のような印象がある。自動車業界にあってはやはり英国の高級車ブランドで定着している「おもてなし」だが、国産ブランドへの取り組みとしてはきわめてユニークなものといえるだろう。

果たしてLEXUS LBXの“Bespoke Build”では、どんな魅力が味わえるのだろうか。

選ぶ楽しさと悩む醍醐味。その「広がり」が違っている

LEXUS “Bespoke Build”のお楽しみは、実車に試乗する前から始まった。まずはLEXUSのWEBサイトに用意されている「“Bespoke Build” 3Dシミュレーション」で、自分好みのコーディネイトをチェックしてみたのだ。

走行性能などメカニズムに関してLBXの選択肢自体は、比較的シンプルだ。設定されているパワートレーンは、1.5L 直列3気筒エンジンに電気モーターによるアシストを加えたハイブリッドシステム1種類のみ。トランスミッションは電気式無段変速機で、駆動方式はFFかAWD（E-Four）が選べる。

同一のパワートレーンながら、ボディカラーやホイールのデザイン、内装色の違いを中心に4タイプのパッケージで差別化が図られる。

そのうち「Cool」「Relax」「Elegant」は、ライフスタイルに寄り添うテーマに合わせた組み合わせがあらかじめ指定されている。一方、“Bespoke Build”は「選ぶ楽しさ＝悩む醍醐味」の幅が、段違いに広い。

例えばボディカラーは、ブラックルーフとコーディネイトしたバイトーンバリエーションを含む全17パターン。“Bespoke Build”専用のボディ色としてはシルバーメタリックとパッショネイトイエローが設定されており、バイトーン仕様も含めれば4パターンの特別なアピアランスを選ぶことができる。

インテリアコーディネイトは色とデザインパターンの組み合わせ

もっとも、“Bespoke Build”の本領は「自分だけの世界＝心地よい時間が過ごせる空間」を演出するインテリアコーディネイトにある。

シート、トリムなどに配される素材は、3種類の異なる上質感を備えたレザーから選ぶことができる。素材によってカラー展開は絞られるが、スタンダードな黒系に加え茶系、赤系、白系がメインカラーとして用意されている。このうち“Bespoke Build”専用カラーは、オーカーとダークローズの2色だ。

さらに“Bespoke Build”では、オーカーとダークローズ、そしてソリスホワイトの3色について、ブラックと組み合わせたコーディネイトをそれぞれ2パターンずつ用意している（シート表皮の素材によって、設定が異なる）。

本革ステアリングとシフトノブは3色からチョイス。うちソリスホワイトが、“Bespoke Build”専用となる。ドアトリムも同じく3色から選ぶことができる。シートベルトは4色だ。

実は今回もっとも悩んだのは、ステッチの色と刺繍のパターンの組み合わせだった。刺繍のパターンは4種類、ステッチの色は合計で8色、ベースのシートカラーによって合わせられる色はそれぞれ異なる。さりげないアクセントだが、デザインや色次第でガラッと印象が変わる。これは面白い！と、あれこれ試してしまった。

同乗者との会話を楽しみ、愛車との対話を満喫する

試乗車は鮮やかなパッショネイトイエローを主とするバイトーン仕様だった。ブラック塗装の18インチアルミホイールも“Bespoke Build”専用デザイン。やはり専用オプションの「エクステリアパッケージ」を装備していた。

一方の内装色は、「オーカー」（やや赤みの強いイエロー）で、シートはブラックをメインカラーにオーカーのアクセントカラーを配したコーディネイトになっている。このカラーコンビネーションも、“Bespoke Build”でなければ選ぶことはできない。

ほどよく落ち着いた仕様は、なかなか居心地がいい。それでもやはり、好みとは少し違うところもある。だからこそ試乗の間には、好みの配色を巡って同乗者との会話が弾む。

そもそも「Bespoke」は「注文する、あつらえる＝bespeak」の活用形（過去形）。英国紳士が服を仕立てる際に、店員や職人たちに希望を「伝える、話す＝speak」ことで、好みに近づけていったことに由来するらしい。つまり今回の取材でも移間の間ずっと、とりもなおさず“Bespoke Build”の本領が発揮されていた、ということだろうか。

LBXとのドライブは、それとはまた違う意味で「愛車との濃密な会話を楽しむ」ことができる。もっとも、それは“Bespoke Build”に限ったものではない。LBXの優れたダイナミック性能は、サイズや排気量の違いでクオリティーの高低を語るのはあまり意味がないかもしれない、と思わせてくれる。

LEXUSブランドにふさわしいドライバビリティを実現するために、パワートレーンやサスペンションのセッティングにこだわり、静粛性、快適性を磨きぬいているという。比較的コンパクトなサイズ感や軽さと相まって、それが独特の機敏さと上質感あふれる乗り味につながっているようだ。

自然なサポート感がゆとりを生む「プロアクティブドライビングアシスト」

特に印象的だったのが、リニアでよどみのないドライブフィールだ。

自然な操舵感と相まってほどよく伝わってくる路面の感触が、類まれな安心感につながっている。高速道路のカーブなどでも、重すぎず軽すぎない、ちょうどいい手ごたえでスムーズに走らせることができる。

アクセルの踏み込み具合に合わせて生み出される加速感は、よどみなく力強い。また、やや渋滞気味の道路状況などでは、アクセルオフにしたときの素直な減速制御が好印象だった。おかげで、ブレーキを踏む頻度が格段に減ったように思えたからだ。

これはLBXに標準で装備される運転支援システムのひとつ「プロアクティブドライビングアシスト」が有する機能。効き方が自然なので、違和感を覚えないのが嬉しい。

無駄なブレーキを踏む頻度が減るということは運転に余裕が生まれるし、より効率的な走行に貢献してくれるだろう。周囲のクルマにも無駄なブレーキを踏ませないことで安全性を高めるとともに、渋滞発生の抑制などにも効果があるかもしれない。

そんなよくできたアシストのおかげで、帰り道もリラックス。帰宅したらもう一度、3Dシミュレーションで遊んでみようか・・・などと考えていた。同居するパートナーと好ましいアレンジを探してみるのもいいかもしれない、と思う。

なにしろ「私の愛車」であると同時に、「我が家の愛車」でもある。パートナーにもきっと、一家言あるだろう。「ふたりだけの時間」もまた、心地よいことに越したことはない。

もしかするとそんな特別なコミュニケーションもまた、LEXUS “Bespoke Build”がもたらしてくれる恩恵なのだろうか？

LEXUS LBX “Bespoke Build” 2WD 主要諸元

・全長×全幅×全高：4,190×1,825×1,545mm
・ホイールベース：2,580mm
・車両重量：1,310kg※
・エンジン型式：M15A-FXE・直列3気筒
・エンジン総排気量：1,490L
・エンジン最高出力：67kW（91PS）/5,500r.p.m.
・エンジン最大トルク：120N・m/3,800-4,800r.p.m.
・モーター最高出力：69kW（94PS）
・モーター最大トルク：185N・m
・トランスミッション：電気式無段変速機
・駆動方式：2WD （FF）
・燃料・タンク容量：レギュラー・36L
・WLTCモード燃費：27.7km/L
・タイヤサイズ：225/55R18
・車両価格（税込み）：550万円
※18インチタイヤ＆アルミホイール装着車は10kg増加