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KINTO FACTORY情報
「LEXUS UPGRADE Selections by KINTO FACTORY」でできる、愛車と長く付き合うためのアップグレードとは

時計やオーディオ、カメラや革製品など、気に入ったものはメンテナンスしながらでも使いつづけたくなるもの。機能性や品質、デザイン性や走行性能など独自のコンセプトで開発されたLEXUS車もまた、そうした魅力を持った製品のひとつであり、オーナーのなかにも愛車と長く付き合っていきたいと考えている人も多いだろう。こうした要望に応えるようにLEXUSとKINTOは、ソフトウェアやハードウェアの機能アップグレード、経年劣化した内外装の交換などのメンテナンスサービス「LEXUS UPGRADE Selections by KINTO FACTORY」を用意している。

Text:Yohei Kageyama
Photo:Lexus International / KINTO Corporation

新車デビュー時に設定されていなかった機能を付けることも

コロナ禍を経た2023年、日本における乗用車の新車販売台数は約400万台と堅調な数値を記録したが、長期的に見れば減数傾向にある。その一方で保有台数は微増傾向にあって、10年前の2013年末と比較すると約200万台増加して6,200万台を突破している。これは新車を購入してから手放すまでの保有期間が平均で7.8年(2021年調査)と長期化していること、クルマの耐久性向上によって経年や使用による致命的な故障が少なくなったことも要因のひとつと考えられる。

※出展:日本自動車工業会、日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会

つまり、クルマが全般的に長寿化しているということで、多種多様な地球資源を使って生産されるクルマを大切に、そして長期間に亘って乗ることはカーボンニュートラルに貢献するひとつの要素といえる。長く使っていることで現れる内外装の経年変化を楽しむ人も少なからずいる一方で、やはり一般的にはきれいな状態で乗りたいのが心情だろう。

また、クルマの進化はとにかく早く、特に先進運転支援システムをはじめとする電子制御技術は、発売されてから最初の年次改良で新しい機能を追加搭載することもあるほどだ。こうした新機能は従来、クルマを買い替えることでしか使うことはできず、ユーザーが最新技術を享受できないことにもつながりかねない。

そんな中でLEXUSは、愛車をもっと長く楽しむためのサービス「KINTO FACTORY」を展開している。名称に「KINTO」が付くため、サブスクリプションを契約しているユーザー向けのサービスかと思いきや、「すべての人に より良い移動を」というキャッチフレーズのとおり購入ユーザーも対象である。

LEXUS UPGRADE Selectionsで従来型NXに用意されている、後付けの「インテリジェントクリアランスソナー」。前後方向の障害物(静止物)を検知し、誤ってアクセルペダルを踏むと警報と自動ブレーキが作動して衝突被害の軽減をサポートしてくれる。

LEXUS車向けのKINTO FACTORY「LEXUS UPGRADE Selections」は2022年1月に始まったサービスで、現行モデルのほかにも2014〜2021年に販売された初代NXや2015〜2022年の従来型RX、また2022年10月に生産を終了したCTのアップグレードにも対応する。愛車が施工可能な車両かどうかは車台番号を入力して確認できるので、まずは車検証を用意して公式HPでチェックすることをおすすめしたい。

メニューは車種ごとに異なり、長年乗ったことによるシートの擦れや汚れ、傷などの経年劣化をリフレッシュするシート表皮(本革やL tex)の張り替え、そしてウレタンクッションの交換は、デビューからおよそ10年経過した上記3車種に設定されている。本革ステアリングホイールの交換も含めて、新車購入ユーザーにとって納車された頃の手触り、座り心地に戻して気分を入れ替えられるだけでなく、中古車を手に入れた人にとっては使用感を薄くする強力なメニューになるだろう。

シート関連で興味深いのが初代NXに用意されている「後付けシートベンチレーション&シート張替え(L tex)」だ。シートベンチレーションとは、エアコンによって冷やされた空気をシート内に吸い込み、表皮に開けられたパーフォレーション(穴あけ加工)から送り出す機能で、夏のような暑い季節に涼感を得られる機能として重宝する。新車時に装着されていなかったモデルにも対応するため、機能向上にもつながるはずだ。

交換する部品はもちろんLEXUS純正品で、メーカー保証が付くことも大きなポイント。写真は従来型のNX。

クルマをリフレッシュするこうしたメニューのほかにも、新車購入時に装着されていなかった先進運転支援システムの機能追加は走行安全性を高めるものとして期待できる。走行中に隣接する車線の最大約60m後方をモニターし、接近してくる車両を検知・警告してくれる「ブラインドスポットモニター(BSM)」。ソナーにより車両前後の障害物を感知して、アクセルペダルを誤って踏むと警報するとともに自動でブレーキを作動、被害軽減をサポートする「後付けパーキングサポートブレーキ(静止物)」。こうした安全運転をサポートするメニューもラインアップされている。

LCに設定された台数限定の特別メニューも

そして「LEXUS UPGRADE Selections」の中でも、メニューの内容や料金、限定台数などあらゆる面で個性的だったのが、フラッグシップクーペであるLC用(LC500、LC500h)に用意された「LC Performance Upgrade Package」だ。

LEXUSは2023年6月、LCのサスペンションやエンジンマウントの特性を変更、Lexus Safety System+の機能拡充といった一部改良を実施。これと同時に、5L V8エンジン搭載のLC500をベースにした特別仕様車“EDGE”を設定した。60台限定だったこのLC500“EDGE”には、「リヤアルミ中空サスペンションメンバー」や空力性能を向上させる「一体成型バンパーカナード」など専用に開発されたパーツ群が採用されていた。

走行安定性を高める空力アイテム、一体成型バンパーカナードは世界初(*2023年6月時点。トヨタ自動車株式会社調べ)の樹脂成形技術によって生産される。

リヤサスペンションメンバーとは、リヤのサスペンションとボディをリンクさせながらタイヤ・ホイールの動きの精度を高める構造物で、高い剛性を求められるものだ。またクルマの重心位置から離れたところにあるため、軽量化することでヨーモーメントは小さくなりコーナリング中の操縦安定性は高まる。

標準仕様のLCも含めて一般的に素材としてスチールを用いられることがほとんどだが、“EDGE”では軽量なアルミを中空にし、さらにサイドレールを環状構造としていることから、高剛性と軽量化を高次元でバランスさせているのだ。タイヤ・ホイールの動きはより正確になり、ハンドリングの軽快感や操縦安定性にもつながって、その名のとおりエッジの効いた切れ味鋭い旋回性能とLCらしい乗り心地のよさを両立させたモデルである。

軽快でしなやか、それでいてコーナリング中の高い操縦安定性を担保するリヤアルミ中空サスペンションメンバー。

実は「LC Performance Upgrade Package」のメニュー内容が、リヤアルミ中空サスペンションメンバーと一体成型バンパーカナードへの交換、そして一部改良で採用された改良型サスペンション(前後)への換装なのだ。標準仕様をすでに乗っているユーザーが、お気に入りのクルマを手放すことなく“EDGE”のような新たなドライビングプレジャーを体感できるように設定されたもの。

価格は200万円と高価なものだが、“走りのアップグレード”を提供してくれる魅力は金額以上に大きいように感じられる。しかし残念なのは、50台限定で応募もすでに締め切られていること。それでも、今後もこうした特別メニューの登場はもちろんのこと、対象車種や通常メニューも追加されていくことだろう。リクエストhttps://questant.jp/q/HTICJSPA#page1もできるので、希望の車種やメニューを出してみてはいかがだろうか。

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