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LEXUS LF-Z Electrifiedを通じて見えてきた5年後の電動化環境

レクサスは3月末に今後のブランド変革に向けた取り組みを発表。その一環として2019年に発表したLEXUS Electrifiedに沿って開発が進められているEVコンセプトカー、LEXUS LF-Z Electrifiedをお披露目しました。気になるコンセプトカーの内容を発表された資料をもとに紐解いてみましょう。

Text:Daisuke Katsumura

2025年のEVのあるべき姿をコンセプトカーで具現化

レクサスは2019年に発表した電動化ビジョンLEXUS Electrifiedに沿って来たる電動化社会に対応した自動車のあるべき姿をいち早く模索し、コンセプトモデルLF-30 Electrifiedを発表。その後もラグジュアリー市場における電動化の先駆者として着々と開発を続けてきました。

今回の発表はより具体的で、ブランド変革に向けた取り組みとして、2025年までに世界各地域のニーズに応じた約20種類の新型車や改良モデルを投入するとともに全車種に電動車を設定。これによって電動車比率がガソリン車比率を上回ることを目指すそうです。

さらに2050年までには生産工程におけるカーボンニュートラルの達成や国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への対応も考慮されています。またこれら目標の達成のため、2024年には新たなLEXUSの事業拠点を開設することも盛り込まれました。

そんな今回の発表に合わせてお披露目されたのが、LF-30 Electrifiedよりもより現実的となったコンセプトカー、LEXUS LF-Z Electrified(以下「LF-Z」)です。LF-Zは、決してEV化社会を夢見た絵空事ではなく、2025年に実現可能な技術を使い、実際に市販することを想定したコンセプトカーとなっています。それでは具体的に各部を見ていきましょう。

まず最も気になるのがフロント周りです。EVゆえにラジエターが不要となるためレクサス車のアイデンティティであるスピンドルグリルがありません。アナウンスによるとスピンドル形状は、ボディ全体のアーキテクチャーとして進化させ、スピンドルボディとという造形として持続的に発展させることを目指しているとのこと。レクサスのデザインアイコンは次世代にも継承されることとなりそうです。

次にリア周りを見てみましょう。ボディパネルの継ぎ目から推測するに、LF-Zは5ドアハッチバックであると思われます。すでに発表されている諸元によると、全長は4880mm、全幅は1960mm、ホイールベース2950mmとあります。これを現行車に当てはめると、RXよりも若干大きいサイズということになります。ハッチバック形状であることからもある程度荷物が積める構造となってると想像できます。実際に市販されれば、昨今人気のアーバンSUVとして人気車種になりそうですね。

またこのLF-Zは既存のエンジン車とは全く異なる次世代のEV専用のプラットフォームを採用しています。そしてフロントフード内に動力を配置するというこれまでの概念を覆し、各ホイールにモーターを配置。これらのモーターを個別に制御することで、状況に応じてフロント駆動にもリア駆動にも四輪駆動にもなるDIRECT4という新技術を採用。またバッテリーをフロア下に搭載することで、低重心かつ高剛性化も実現。スポーツカーをも凌駕するリニアな加速感やコーナリング性能が期待できます。これまでエンジン車をベースに開発されていたEVが、エンジン車とは全く異なるアーキテクチャーのもと独自の進化を遂げることを予感させます。

ルーフはフロントガラスからハッチガラスまでシームレスに続くパノラマルーフを採用。またルーフ部分は調光ガラスを採用することで、直射日光から車内を守るだけでなく、プライバシーの確保などにも役に立ちそうです。また上から見ると、エンジンがないことによって従来よりフロントフードが短く、その分キャビンが拡大されていることが判ります。居住性はかなり高いことが想像できますね。またサイドミラーはそのコンパクトな形状からデジタルアウターミラー化されているものと思われます。こちらはすでにESで実現しているので、搭載されるのは間違いないでしょう。

最先端の技術を惜しみなく投入した未来のレクサスの車内とは?

さて、続けて車内を見てみましょう。レクサスが創業当初から根幹としてきた「人間中心」という設計思想はここにも健在です。新しいコンセプトである「Tazuna」に基づいたコックピットは、ステアリングに備わる操作スイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携。視線移動や煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながら直感的に操作が可能となっています。またAIがドライバーの嗜好や行動特性を学習し、音声コミュニケーションによって運転中の操作性向上に貢献したり、ドライバーと対話形式でドライブルートやレストラン予約などを提案するライフスタイルコンシェルジュとしてドライバーをサポートします。

車両のセキュリティには従来型のキーは必要ありません。デジタルキーを採用し、スマートフォンによるドアの開閉が可能となるほか、従来型のキーの受け渡しを行うことなく家族や友人がクルマにアクセスすることが可能となります。このデジタルキー化は、他にも、例えばサービス提供者がクルマへアクセス可能となることで、車内を使った荷物の宅配を可能としたり、カーシェアサービスなどの利便性を向上するという効果も期待できます。

見た目は子供の頃に見た「未来カー」そのものですが、ここの技術を見ると、LF-Zは決して夢を詰め込んだ未来の自動車ではないことが判ります。また今回の発表では言及していませんが、自動運転技術との相性も良いことが予想されます。2025年まであと4年。こんなEVが市販されるとしたら、ワクワクしませんか?

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